強くなれたよ。君が傍にいてくれてるってわかったから。――ありがとう。

夢を諦めなければならなかった。
諦めるしかなかった。
自由に生きたかった。
夢なんて持たなきゃいいと思った。

そんな私の前に現れたのは……1人の少女?
ふっと現れて私を慰めてくれた。
私を励ましてくれた。

彼女は私のことをなんでも知っていた。
なんでかは分からないけれど、ルナといると安心できた。

「だからごまかさなくていいんだよ?」

そう言って話を聞いてくれる君は新月に近づくにつき、元気を失っていった……。

君のおかげで、夢が叶うと思った。
自分の道を進んで、自分で生きていくことを願った。
全部、君のおかげなんだよ?
なのに、いなくなるだなんて言わないで。
君のおかげなのに。

“新月が見えなくても、月はそこにいるから”


君の言葉が頭に響く。
君も、いるのかな?
見えなくても、心の中に。
私の心には君がいる。
ひとりじゃない。
どれだけの事があっても、乗り越えられる。
だって、私にはルナが――味方がいるから。

純粋な表現で語られる、心温まる物語。
「私の心の中にはルナがいる。見えないだけで、そこにいる。」
何か大切なことに気づける物語。
とっても素敵な一作です。
読んでみてはいかがでしょうか?