[附録]よい子は絶対まねしちゃダメな自作宣伝
最後に、よい子は絶対マネしちゃダメだよ、よい大人でもダメだよ、という、拙作の台風描写について。
『Under the Storm スクーナー船パーシャンハウンド号の航海』
https://kakuyomu.jp/works/16818093078517948718
夢月七海さま主催の自主企画「同題異話・六月号 Under the Storm」
https://kakuyomu.jp/user_events/16818093078443337637
の参加作品です。
スクーナー(二本マストの
実際には……。
……絶対にやめておくべきです。遭難します。
『荒磯の姫君(中)』
https://kakuyomu.jp/works/16816700428592930275
少女が、手こぎの小舟で嵐の海に出るばかりではなく、遭難者救助のために夜の海に飛び込んだりします。
しかも、江戸時代の話なので、海上を照らす照明は絶無です。
実際には……。
……さらに絶対にやめておくべきです。遭難します。
嵐の海を乗り切るというのは海洋冒険小説の定番的な展開でもあります。
じっさい、一九世紀ごろには、観測点のない海上の予報は難しく、まだ無線通信がないのでほかの船からの情報も入らず、海でいきなり嵐に遭遇する、ということも多かったわけです。
だから、嵐の海を乗り切ったという物語が英雄的に語られたりしました。
「嵐が来るとわかってるんだから最初から回避しろよ」というわけにいかなかったからです。
私もそういう小説を読んで育ったので、「嵐の海に乗り出す」という場面は書いてみたいし、じっさいに書いているわけですが。
でも。
現実には絶対にやめておくべきです。
現在は、嵐が来るのは予測できるのだし、その嵐がどれほど危険かもわかっているのだから、それがわからなかった時代とは違います。
だから、あえてそのなかに突っ込むのではなく、回避しなければならない。回避しなければ、自分だけでなく、他人の生命や財産を危険にさらし、自分や他人の親しい人たちをめちゃくちゃに心配させることになります。
現在では、「嵐の海に乗り出す」というのは、「○○の描写がありますが、推奨する意図ではありません」という注意が必要なストーリーの一種ですね。
というわけで、エッセイの趣旨に便乗した自作宣伝でした。
※ このあとに「番外篇」が続きます。
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