社会人×学生ラブコメの旗手、中村青の(色々な意味での)挑戦作。
高スペックでありながら、どん底にいた二人のボーイ・ミーツ・ガール・・という基本構造に、焦れ甘の要素をプラス。
人間不信ながら距離感バグなクオーター少女と、ひとつ屋根の下で同棲?!
心の隙間を埋め、不安を紛らわせるための「毎日の添い寝」はやがて、特別な意味に変わっていきます。
イチャイチャなスキンシップが多めなので、糖分過多に注意。
しかも、作者の描写力が(過去作より)進化しており、触感や息遣いが伝わってくるようで、ドキドキします!
ヒロインの心の修復。そして二人の関係も、多くの邪魔者をくぐり抜けて、また進化していきます。
ラブコメの定番イベントもバッチリカバー。
しいて難があるなら、展開が読みやすくて意外性が少ない事かな。
とはいえ、気負わずともサクサク読めるし、また「読者との濃密なコミュニケーションを重視する」作者さんらしく、他人の意見を柔軟に取り入れ、改善に繋げる作風も魅力的です。
二人の気持ちが一つなら、あと一歩の壁なんて、実質意味がないーー大波小波の緩急がある、砂糖菓子の海へようこそ。