これまでのぽんぽん丸先生の作品の中でも、主張が強く、その主張について珍しく具体的な描写で見せてくれる作品だと思いました。
コメントで解説をいただきもう一度読み返しました。(それでありながらまだ誤りがあるかもしれませんが)
私が思うに、”すでにある物”の引力に、個人の気づきや意思が吸い寄せられて一体化してしまうという現象がある気がします。(感想を書こうとして、完全同意になると書くことなくなるあの感じ(笑))
物という大きなものでなく、言語そのものも。
本当は違いがあるのに、あまりに立派であまりに正しいものにならされてしまう。
たとえばですが、子育てに悩む時、本は参考程度で見るべきは自分と子ども。
有名なメソッドを学んで、単に当てはめることはかなり危険ですが、それを当人が検証するということはない。
その場その場、その時その時の感性、気づきこそ当人にとって大事なのですが、それよりも立派そうなものが重宝がられる。
立派そうなものも元々は積み重ねなので、これ自体はすばらしいのですが、個人の自信のなさから結局自分で自分をさらに低めるムーブになるのは残念な気がします。
主人公の将来については、親心的に心配です!(笑)