第40話

 稜星の疑問は二十歳の時に解けた。

 科挙に受かり、その直後に父、氷輪が亡くなった。氷輪は稜星の王城行きを渋っていたが最終的には認めてくれた。亡くなるその時に、『お前の思うように進めばいい』と、微笑んでくれた。

 王城で、稜星はその男の人に出会った。玉座に座っていた。……そうか、と思った。視線を逸らす直前、目が合った気がしたが気のせいだろう。

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