IFストーリー

・・・


今回はIFストーリーです。前の話で、もしも少女が『生きる』という選択をしなかったらどうなっていたのか。という話です。(本編とは関係がないため、飛ばしても大丈夫です。)



〈IFストーリー1〉


「私は――……」

どうすれば、良いんだろう。彼と、ずっと一緒にいたい…でも……でも、死ぬのは、嫌だ。お母さんとも、会えなくなるし……


「ごめん……どっちも、選べない…。」

「そっか。それが君の答えなんだね。」

「ずっとここにいるのかにゃ?」

「……うん。」

「わかった。それじゃあ、僕達は行くね。」

そう言うと、彼と猫は浮き上がった。

「え!?ここにいてくれるんじゃないの!?待って!」

「……」

「ねぇ!やめて!?私を一人にしないで!」

「……ごめんね」

「これは決定事項だにゃ。」

「待ってよ……」

彼と猫は消えてしまった。


「待ってよ……独りは……いやだよ…帰ってきてよ……」


「あ、確かあと1つだけ欠片があるって…!探そう。」

少女は探した。探し続けた。

「ない!ない!どこにもない!どこに…あるの?」


数日後、少女は諦めた。

「ない……どこにも……」


数日後

「グスン……ふ……くぅ……」


「うぇぇぇぇん!」


数日後

「………何を、してるんだろう。」


数日後。

「あれぇ?ここってどこだっけ?私は、何をしてるんだろう。何もわからないや!アハハハハハ!」


「アハハハハハ!アハハハハハ!」


少女は、永遠に囚われ続ける。何もかも無くなった世界で――。

end




〈IFストーリー2〉


「私は――ずっと、君と一緒にいたい。」

「わかったのにゃ。」

「良いの?本当にいいの!?」

「良いの。君と一緒なら、どこへだって行けるよ。」

「そう…。」

「それじゃあ早く行くのにゃ!この世界が壊れる前に!」

「うん!」

2人と1匹は浮き上がり、光に包まれ、消えた。


――この日、1人の少女が命を落とした。幸せそうに、微笑んでいたという――。


「綺麗だね。」

「うん。綺麗だ。」

「ずーっとずっと、一緒だよ!」

「もちろん!」


あの世では、少女と少年が星空を眺めているという。2人の手が離されることは、永遠に無かった――。

end


・・・

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