2024/10/08
①『環は刃を当てれば切れるんだ。』関連
10月2日に真の第10話「突き放しながらしがみついている」を更新しましたね。完結というのは嘘でした。連載再開とは言いますが、Twitterのプロフィール概要欄では完結期間中も「連載中です!」と宣言していたので伏線はちゃんと敷いていたんですよ。
完結状態が一時的であることを初めて明言したのは三丈さんに対してだったでしょうか。今は該当エピソードを非公開にして、今後は一切再公開する予定がないので、皆さんは幻の第9話「突き放しながら」を目にすることがもうできないわけですが、たった300字程度のテキストで暴力的に物語を投げた。そんな感じの最終話を三丈さんがどのように評価してくれたのか、嬉しかったのでこの場でコメントを、共有しちゃいたいと思います。
全部読みました。プロローグ、おもちゃの包丁事件からの演繹的推理入門への入りはすごくおもしろく感じましたね。ここでラストまで読もうと決めました。その上で敢えて言うとすればラストの突き放しながらを読んで文字通り突き放された気分です。この僕の気持ちが藤井さんの狙いならば成功でしょう。
謎の提示から期待感を抱き、読み進める。その上で最後に突き放されることは絶望感にも近い物があります。僕は最後に解が欲しい読者なのでこの時点で満たされない飢えのような思いを感じました。ですがこれはあくまで僕の好みの問題です。謎は謎のままでいい。答えは読者が決めれば良い。
そのスタンスであればそれも理解できますし。総じて面白いと評させて頂きます。
ね。狙いがバッチリはまったんですよ。他の方からも、「まさかの終わり方」といったコメントをいただくきともあり、ちょっとした悪戯心の産物を皆さんに楽しんでいただけているようで、すっごくすっごく嬉しかったんですよね。
投げやりな完結の絶望感を味わえなかった方々も、悲観する必要はありません。ちゃんと私は丁寧に小説を書き上げて、読んでくれた皆さんを退屈させたり後悔させたりすることのないように頑張っていますから。
第11話「どこへ帰ろうというのか」は12,573文字の大ボリュームです。ここまで私の作品に付き合ってくださった方々に、本来のミステリというものに近い文章を楽しんでいただきます。ヒントパートは以上で終了となりますね。第12話の予告もしておきましょうか。タイトルは「やわらかいいのち」です。これまでのエピソードの全てを結集して、甲野家の事件を、そして私のミステリを解決するお話になる予定です。まだ完成していないので。もしかしたらこのエピソードだけで2万字くらいは超えてしまうのではないかと予感しています。分割はしません。
第3章の構想も始めています。章のタイトルは「失われたお取り寄せプリン事件」の予定です。もうどんな事件なのかは想像がついちゃいますね。これまでの暗くて重くて切なくて優しいストーリーからは少し距離を取って、軽いコメディ調の1話完結の章にしようと目論んでいます。第4章以降の構想もあるにはありますが、まだ固まりきっていないのと、皆さんに共有するにはまだ早いので、伏せることにします。
あと、私はこの小説をカクヨムU-24杯に応募しました。年齢的に甲子園には出せなかったんですけど、これなら行ける!と思って行っちゃいました。ちょっと事情が複雑ですし、今はまだ話すべきときではないので、私に関する情報はこれ以上は伏せさせていただきます。
この小説に関しては以上ですね。
②『夢の通り道』について
「どうして傘を持ってない。」を投稿しました。
https://kakuyomu.jp/works/16818093082133763967/episodes/16818093086123160358
わずか304文字の作品です。前半は換喩法や情報の順序を変える手法によって文意をつかみにくくし、後半は普通のわかりやすい文章を並べるという構成になっています。まさに伏線と伏線回収のモデルになっているといいますか、言葉で何かを表現することの面白さって、そこですよねと言わんばかりのテキストである印象を受けます。
文章力があると逆に下手な文章も書けるようになるってことを知っておくといいと思いますよ。
③『私のほうがミステリ好きだぞっ!』について
この1週間で2編を更新しました。
「フェアプレイ」と「伏線と伏線回収」です。
「フェアプレイ」の方では、読者参加型のミステリ、つまり筆者と読者の知恵比べとしてのミステリがどうあるべきかという内容です。テキスト内の推理の根拠を求めながら推理していくだけで読者にも勝利のチャンスがある。でなければアンフェアになってしまうというのが要旨です。
フェアプレイな小説は、読者に相当な国語力を求めると同時に、筆者にも高い国語力が求められます。基本的なアイデアは国語の試験と全く一緒ですからね。きちんと読解の根拠をテキスト内に見出しながら文章を読んでいかなければならない点は、両者に共通しています。
だからですね。「あなたにはこの謎が解けるか?」などとキャッチコピーなどで銘打って、アンフェアなミステリ作品を世に送り出してしまっている人を見ると、「ああ、この筆者さんには国語力がないんだな。」と思っちゃうこともあります。気をつけないとですね。
「伏線と伏線回収」では、タイトル通り伏線と伏線回収のあり方を取り扱っています。基本的にはフェアプレイ理論の延長となっています。
先ほど紹介した「どうして傘を持ってない。」はこのエッセイの中で使用する具体例として書き上げた小説でもあります。一緒に読んでもらうと、内容の理解が一層深まるはずです。ぜひに。
④読書企画について
第3回X読書企画終了です!今回は10人の筆者さんの応募があり、9人の筆者さんの作品に感想を送ったり、インタビューをさせていただいたりしました。私としては他の筆者さんたちの創作姿勢を見ていくインタビューがとても楽しかったので、今後、同様な企画を開くときにはインタビュー形式で全ての人の作品に踏み込んでいこうと思います。その際には立ち振る舞いにも気をつけながら、ですね。
カクヨムではFの企画が終了し、現在Gが進行中です。ちょっと参加する人たちの作品がボリューム大きくて大変なんですよね。最近は忙しくてあまり読む時間も取れないですし。とは言いながら自分の作品は更新しているんですよね。私だって皆さんと同じ筆者の一人なんですけど。何か悪いですか。
そういえば、前回の近況ノートに書いておいた今月の更新目標では、環切だけに更新を絞る的な事宣言していたと思うのですが、全然ですね。全然絞れてないです。頭から言葉が溢れて止まらないので仕方がないんですよ。ちょっとでも早く、そして多く私の頭の中のことを知ってもらいたい。その欲望に抗うことがなかなかできなくて、今みたいな事情になっています。私は承認欲求を宣伝やオススメのために使うのではなく、作品に昇華しているタイプの筆者ですので、私の作品を読んでくれないと、構ってくれないと拗ねちゃうんですよ。
でも最近は、読者がテキストを読み込むスピードよりも、私の供給のペースが速すぎて追いついていけない現象が起きているのではないかと心配になっています。私は待つことが本当に苦手なので、皆さん頭をフル回転させて、私の小説をみごとに読み解いてください、早く。寂しいです。
では、今回はここまで。
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