第2話 あの人の為は偽り
私には嫌いな奴がいる。
それは「あの子の為を思って」と言う人間だ。
誰も頼んでいない。
望んでいるかも分からない。
そんな"あの子"の心情を知った気になり暴走する。
迷惑極まりないだろう。
もしその心情を正確に読み取れていたとしても、人の感情にずけずけと入り込んでくるのは無礼以外の何者でも無い。
人は助けを呼べる生き物だ。
それができなければ圧に押しつぶされるだけ。
助けを求めるか否かは本人の自由であり、求められるまで助け舟を出す権利は誰にも無い。
となれば奴らは誰の為を思って気候に走るのだろうか?
無論自分の為だろう。
"あの子の為にイヤなヤツに立ち向かう私"が好きなのだ。
人は助け合って生きているが、自力で生きようとしてる人を殺しにかかっている。
私はそんな奴が心底嫌いだ。
HATE ー人なんてきっと醜いー 鮎田 凪 @nagi-ay
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