襲撃
第8話 波乱
首筋に冷や汗がつたった。呂律がうまく回らない。
「あ、あなたは何しにここに?」
俺はゆっくり後ろを向きながら喋る。
細身で長身の全身を光沢のある大きな黒い布で古代ギリシャ人のように覆っており髪は、首までのウルフヘアだ。細長い手足の白さが妙に艶かしかった。男は微笑して
「暇つぶしに〜。」
と言った。
「あと、あなたなんて名前じゃない。サクラだよ〜。」
悪魔「新しい偽名か、相変わらずだな。」
サクラ「…」
俺 「偽名って?」
悪魔「冥界の者とっては名前を
知られる事はリスクだ。名前は命と
同等の価値を持つ。」
サクラ「そうそう〜」
悪魔「なぁサクラ、クロユリって名前
どう思う?」
サクラ「ふはっセンスあるね〜。
でもそろそろ時間稼ぎはおわり。
レッツゴー!」
瞬間景色がぐにゃりと歪んだ。
「うわっ」
サクラはニヤリと笑った。
「ようこそ、冥界へ。」
慌てて窓の外へと駆け寄る。空は夕闇に
包まれ昔写真で見たアメリカのモニュメントバレーのようだった。
魅惑のクロユリさん 音 @open2408
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