第14話


 はて・・・? 何故俺はえっちらおっちらビールやつまみを運んでいるのだろう?


 意外と楽しくて忘れてたが、気が付けば一週間以上酒場でウェイターやってるんだが?? あ、俺は幼女だからウェイトレスか。どうでもいいもしゅ。


 あの後おっさんたちのお陰で討伐の仕事が出来る様になったんだが、何故か、ほんと何故か俺がチート使う前におっさん達が倒すんだよ。


 待って? ねぇ待って? 俺の仕事取らないで? 俺ただついてきてるだけだったんだが?? それで報酬貰っていい訳ねぇだろ、俺はその辺ちゃんと厳しいのです。


 俺もやるから下がってていいぞ~みたいなことを言ったら、おっさんズから止められてしまう。なんでも強すぎるから素材や討伐証拠が確保出来なくなるんだそうだ。確かに俺のチートはつよつよだからなぁ。


 で、俺はこの辺りで出てくるとんでもモンスターが出てきた時の切り札としていて欲しいと言われてしまう。何その永遠の秘密兵器。よく部活で秘密兵器云々言われて最後まで何もさせてもらえない奴が居たけど、今の俺が正にそれだ。


 で、おっさんずが雑魚を倒す事でお互いにウィンウィンとの事・・・俺ただ歩いてるだけなんだが? 寧ろ途中でおっさんからおいしみ貰って食べながら歩いてるだけなんだが?? え? 俺異世界でもニートなの? 働きたいんですぅ~!


 と、色々駄々をこねた結果、モンスターの討伐証拠を確保する仕事を授かったのである。討伐証拠ってなんやと思われる画面の向こうの諸君。大体想像通りの奴だ。ゴブリンの耳とかカタツムリの殻とかそう言うのを回収するやつな。


 ゴブリン。なんか窶れ人とか言うらしいがゴブリンでええな! ゴブリンにしか見えんし! そいつらの耳とかを削ぎ落して袋にしまうんじゃよ。


 それを渡せば晴れて報酬が貰えるって訳やな。耳を削ぐ程度何ら問題ない、任せてくれ、俺は生前ナイフを握った事もないがな! とりあえず耳切ればええやろ、最初の数回はちょっと歪だったが、慣れてきたらさくさく行けたわ、わははは。


 何故かおっさんずが何とも言えん顔してたが。ははーん? 俺が失敗して落ち込む姿を想像してたんだろうな? 残念だが俺は成長する幼女なんだお。


 てな感じで一事が万事、俺は後ろで後方秘密兵器面しながらついて行くだけの仕事だった。これで金を半分貰っていいのか悩んだが、くれるっていうんで貰うか! なーに、万が一の時は俺のチートが火を噴くから安心しろと伝えたら、何故か頭をわしゃられた、こいつら俺の髪の毛を弄んでやがるお。



 


 そんな討伐の仕事だが、おっさんたちと一緒に行かないと受けさせてもらえない以上、毎日やる訳にもいかんのであった。俺は毎日でも平気だが流石におっさんどもは寄る年波に勝てんという事で、3日に1回は休みになったのだ。


 そうなると手持ち無沙汰になる訳で? 折角働く気持ちになってるんだから何かしたかったんだが、その結果、酒場のおっさんが仕事をしたら金と食い物くれるって事で休みの日は働く事にしたのだよ。


 給料は日当で貰えるけど討伐に比べたらしょぼいんだが寧ろ本命は食い物・・・おいしみにあると言ってもいい!


 やはり酒場。美味い酒には美味いおいしみだよな! 朝、昼、仕事終わりの夕方にと、毎回三食食事を出してくれるからありがてぇ! そして大体がおいしみなのだ・・・!


 では、その俺が独断と偏見で決めたおいしみ1~3位を紹介しよう!!
















  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る