第12話



 鍋なんたらは事も・・・なし?

 

 あれからあっという間に2週間くらい過ぎたぞー。


 つっても、どうやらこの世界は7日1週間じゃあないみたいだがな! 寧ろ休み0のブラックが当たり前って奴? 


 ま、それはどうでもええんよ。この2週間で俺はかなりのおいしみを食べる事に成功しました! やりました大佐! いやぁ、ほんと色々あるわね。これでにぎわってたら最高なんじゃが、王国だってのに寂れてる事寂れてる事。


 話を遠くから聞く限りは普通にスラムとかもあるらしいしな。いまだにこの国の名前は知らんが。


 ちなみに今俺は1人です。流石にずっとおっさん達に来てもらったり奢ってもらう訳にもいかないからなぁ。助けた時の対価はちゃんとお互い払い終えたからな!


 という訳でもう大丈夫だといって円満に別れたぞ。


 お金も結構少なくなってきたし、おいしみメドレーをしてたらその内宿代も無くなりそうだから、ここいらで働く事にするべさ。


 酒場とかにいけば仕事もあるらしいからこれからは自力で稼いでいくもしゅ。やはり自分で働いてこそよね! 俺はニートをやめるのだ! モンスター退治系幼女になる。








 ウェルカムトゥばー!


 やぁ、酒の匂いがきついわね。俺は酒は飲んだ事ないんだよな。おいしみらしいがあまり好んで飲みたいとは思わん。


 なんやあちこちから見られてる気がするがかまへんかまへん! 俺は仕事しに来たのだ! さーてモンスター退治系の仕事はあるかなー。


 お、色々あるな。文字とかは異世界テンプレのお約束で読めるし書けるから問題ない。会話も出来てるぞ? 俺からすると全員日本語喋ってるように聞こえるけど、もしかしたら普通に日本語なのかもしれん。


 文字は得体のしれない文字種だが、読めるからええわ。


 ほーん・・・色々仕事あるな。どぶ攫い、護衛、モンスター討伐、薬草採取、窶れ人?討伐、周辺の山賊討伐エトセトラエトセトラ。


 成程ゴブリンは窶れ人とか言うのか。確かにやつれてたな! おれのおいしみぃぃぃぃ! とか叫びそうな顔してたわ。俺があの美少女+イケメンを助けた時に。


 この辺りはあのゴブリンとかも結構いるらしいからこの窶れ人討伐の仕事を請け負う事にすんべ・・・と思ったら酒場の店主が「子供にんな仕事なんてさせられるか」と追い出されましたずら。おいこらまて、仕事出来なかったらスラム行きじゃねぇか。


 そこで俺氏必死に喰らいついてたのだが、そこに何故かおっさんズとエンカウントしてなんとか事なきをえた。くっ、これ以上恩を受ける訳にはいかんのに・・・! 


 で、色々話合いをした結果(俺放置)ゴミ掃除とかそんな簡単な仕事なら回してくれるようになったぜ!! スラムのガキの仕事じゃねぇか!?


 俺はモンスターを狩りたいの! ばっさーっと倒してがばーっと稼ぎたいのよ! ほらおっさんずここは説得する所じゃよ。俺のチートがあれば問題ない事を教えてやってくれ。


 が・・・だめだった!! 俺一人じゃモンスター狩りは禁止との事、おまいらは俺の親かコラァ!? と思ってたら妥協案としておっさんズ二人が付き添いするならモンスター狩りをしてもいいそうな。


 居ない時は諦めて店の手伝いとか、ゴミ掃除をやれと言われましただよ。せちがれぇ・・・俺が幼女じゃなくてイケメンお兄さんだったら違っただろうに。何故俺は幼女なのか、なぜなのか。


 ま、そうならそうで仕方ないな。勝手にやって迷惑かけたらあれだしなー。どうやらモンスター狩りにもちゃんとルールとかあるらしいし。村とか小さな町だったらそう言うのないらしいが、流石にでかい国ともなるとモンスター狩りの奴等が多くて取り合いになるらしいから、お国様の方でルールがあるんだと。


 その中に13歳以下の子供は1人でモンスター退治を禁止するとの事。


 おぅふ・・・俺は生前は多分20歳位だったからセーフだと思うが、今の見た目は果てしなく幼女、どこまでも幼女、エンドレス幼女。悲しみがあふれるわね。


 しゃあねぇ、おっさんズに頼むしかないか。対価は俺の手に入れた報酬の半分でどないや? と言ったら俺が7割で良いとか言ってた。おまいらほんと良い奴かよ。


 んで結局の所【パライズモス】退治を請け負える事になった。討伐は明日からなので明日は宿屋で待ち合わせするという事で別れたぞ。


 パライズモスねぇ・・・麻痺とか使ってきそうだな。ここはアイテムを補充しに買い物に行くしかないな。商人のおっちゃんの店に。


 あ、ちなみに商人のおっちゃんとはほぼ毎日会ってるぞ。


 主に食料品や必要雑貨を買うからな。あそこが一番安いんじゃ。と言うかほかの店が高いんじゃ。あんなほかの店で買い物してたら貯金も出来ねぇわ! おいしみを食べるために頑張ってるのに、生きるだけの生活になるわ!


 あの野郎ども俺の足元を見やがっててててて。


 


 


 

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