第11話
市街探索2日目~
寝起きは万全、流石に昼まで寝落ちる事はなかったですだよ。
そして今日はですね、ふふふ。
そう! おいしみを探すのですよ(くわわっ
おいしみいずおいしみ。俺の9割9分376厘はおいしみで出来ていると言っても過言ではない。過言だって? わかります。
んで、今日も今日とておっさんズがついてきますた。別にもう大丈夫なんだが、人の好意は大事にしなさいよとばーちゃんが言ってたからよしとすんべ。
という訳でおっさんずに案内され俺はおいしみのある場所に向かうのであった。
※
途中で商人のおっちゃんも合流し更にむさくるしくなった俺達ではあるが、目的の市場に到着する。
はて・・・・なんか人がすくねぇな? あちこちに市場とか出店はあるけど人はまばらにしかおらんし。
商人のおっちゃんに聞いてみた所、最近は邪神軍があちこちであばれてるせいで買い物を楽しむような人間が極端に少なくなってるとの事。
この辺りは比較的平和らしいがそれでも月に1~2回は襲撃を受けてるそうな。一応全部撃退してるみたいだが、死傷者は毎回出てるらしいめぅ。
なるほどねぇ。
更に言うと大金払うお貴族様とかはこんな場所に出ずに商人を呼び出したりするからもっと見る事がないらしいにょふ。
大変じゃのぅ。だがまぁ、俺には関係のない事なのでスルーである! そういうのは主人公とか勇者とか英雄とかごまだんごに任せておこうぜ? 俺はちょっとチートを持ってるだけの雑魚幼女だからな。
という訳であちこちの店を見て回る俺達。商人のおっちゃんは糸目がきゅぴーんと輝いてるな、俺に気にせず見てきていいぞみたいなことを言ったら何故か一礼してから離れていった。
で、俺はと言えば果物が売ってる店に到着よ!
にしてもやはり異世界というかなんというか、俺の知ってそうな果物が一個もねぇな! こういう時はお約束で似たような果物とかあるもんでねぇ?
名前がちょっと違ってさ? リンゴならアプルとかみかんならミーカンとかしらたきならシラータキとか。そう言うのは一個も見当たらん。だが匂いは甘い良い匂いがするんで、これをくーださい!
見た感じは多分リンゴ・・・? このまままるかじりで良いらしいのでいざ実食!
一瞬硬いかと思ったが中身はしゃきっとしてて美味い。ただ今まで食った事のない味だなー、これはまさにおいしみといってもいいのではなかろうか!
何せ石みたいな金が4枚だったしな。恐らく400円って所だろ。
触感は林檎みたいだが、感じる味は違うな、とても甘いし酸味が強い。うむうむ、これは美味い・・・! 異世界おいしみとして俺の中のおいしみノートに記しておこう。
うむ、余は満足じゃ。という訳でこのおいしみは買い置きしておこう。とりま6個くだせぇ! なぁ~に金ならある(ジャラジャラ
如何に果物とはいえ結構重いがこれはおいしみの重みじゃよ。んじゃその内の2個をおっさんずにぷれぜんとふぉーゆー。
きょとんとしてたおっさんずだったが、俺がおいしみを渡そうとして驚いたらしい。俺等は大丈夫とか言ってたが、そう言うんじゃないんだよ。分かるかい? 俺一人がおいしみ食べて喜ぶのは俺は嬉しいが、おっさんズはそうじゃなかろうよ。
俺はな、おいしみは皆で食べる方が美味いと思っている人種なのだ!
という訳で受け取るが良い、俺が人に驕るなんて100年に1回あるかどうかだからちゃんと感謝するやうに。
って、何故か急におっさんずが俺の頭をわしゃりだしてくるんだが!?
や、やめろぉぉぉぉぉぉ!?
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