第10話
宿!
いいねぇ、異世界だねぇ、お約束だねぇ。
俺は生まれてこの方1回も旅行とか行った事ないからある意味初の旅行である。柄にもなくわくわくするな!
あの後貰った服などは魔法の袋に入れて持ち歩いてるぞ、この中にお金も入れてるので盗まれる可能性は低かろうよ。
今は1人部屋で泊ってる。
おっさんズは同じ宿屋にいるんで何かあれば呼んでくれと言われたが特に用はないので寝てろし。
結構色々してもらったから名前は覚えたぞ。
モブおっさん1がログンソン。ごろ悪いなおい?
見た目はいかついおっさんで、モブ~って感じがするおっさんだ。背中にでかい剣を背負ってるんで、戦いの時はそれを使うんだろうな。
他に特徴?? 割とふさふさだったな。こういう時に出てくるモブって描写省略の為にハゲとか多いだろ? よかったなおっさん。
モブおっさん2がガイウス。まぁ、ガイウス! って顔はしてたな。どういう顔?
わがんね。
こっちのおっさんは大型の盾とメイス? あの突起ハンマーを持ってたな。山賊ーズの時も前に出て盾構えてたわ。重そうなの奴なのに簡単に持ってたわ、筋肉マンだな、マッシブだし。
俺においしみをくれたりするが良く頭を撫でてくるので要警戒対象である。髪の毛がわしゃわしゃになるんや。
商人のおっちゃんはグレイハルト。
グレイハルト
グレイハルト
小太り糸目で山賊ーズに怯えてたおっちゃんがグレイハルト。
名前負けしてる気がするが、別にいいめう。良いおっちゃんだしな、俺に優しくする奴は良い人扱いだ。
お約束の様にこの国の大商人とかじゃあなくて町の往復で売買をやってる普通の商人らしいぞ? 詳しい事は聞いてないけどおっさん1が言ってた。名前? おっさん1の方が分かりやすいだろ!!
モブ3の魔法使いは確か女性だったぞ?
あの後別れたから知らん。ま、命が助かってよかったやん、俺は人助けをしておいしみを貰ったし、モブ3は人助けで生き延びて未来が出来たし、良い事じゃろう。儂は他人に優しい幼女なのじゃよ、ほっほっほっ。
にしても宿のベッドなんだが、地味にきたねぇな。
結構埃っぽいし、汚れも多い。病院のベッドとかに比べちゃならんとしても割と普通に気持ち悪いぜ!! だがまぁ寝るけどな!
で、国についた後の俺の目的だが、この世界どうにも冒険者みたいな職業ないんだよなぁ。あちこちでモンスター狩りってのが居るのは聞いたのでそれが冒険者の代わりなんだろ。
つまり言いたい事は・・・この世界お約束ともいえる冒険者ギルドがねぇ!
薬草集めやゴブリン退治、急に現れたかませを倒して「こいつはSランクの器だ!」とか、「お前をパーティから追放する(ニヤニヤ)」みたいなことがないのだ。
なんてことだ・・・割と楽しみにしてたのに。
あ、傭兵とか入るみたいだな。モブーズのおっさんがその傭兵みたいなもんだし。詳しい話はなんも聞いてないからわからん。明日色々聞いてみるかねぇ。
となると参ったな。俺のチートはつよつよだが、意識失うからその後が問題なんだよなぁ。あ、ステータスとか見れたぞ? やっぱこの辺はお約束なんだな。
という訳で俺のステータスどーん!
名前:名無し
職業:無職
レベル:1
腕力:1
生命:1
持久力:1
素早さ:1
魔力:0
精神力:7
幸運:2
スキル
【想像召喚:2】
【痛覚無効】
【悪意無効】
うわ、ザッコwwwww
てかやはり俺名前ないんだな。前世の名前何故か覚えてないし。精神力がちょっと高いみたいだが、これがどこまでの数値なのかわからんわ。他の奴のステータスは見れなかったしな。
で、魔力0・・・ま、もと日本人だしな! 魔法なんか使える方がおかしいんだよ、俺は泣いてねぇ。良いんだよチートがあるから、チートがあれば俺は最強!
そう、俺の本体はこの【想像召喚】にある!
そうぞーしょーかんってなんぞや? と思うかもしれんが、まぁ、待ちたまえよチミタチィ!
んじゃ説明するんで生徒諸君正座した後に石をもって聞くように。
という訳で俺のチートスキルなんだが、まず発動条件が【俺が大怪我をする】が条件である。ちなみに【想像召喚:2】ってなってるやろ? レベル2って事なんだよなぁ。
1の時は【俺が致命的な怪我をする】だったんで、条件が緩和されてるんよ。これは最終的にはタンスの角に小指をぶつけた程度のダメージで呼べると見た。
いや、タンスの角は割と普通に致命傷だわ。
で、内容説明だが、想像召喚の名前の通り、俺が想像した何かを召喚する能力って事やな。んで、想像ってなんじゃらほいって事だが。これは分かりやすく言えば【心の中の厨二ノート】を呼び出すって事やwwwww
え? 痛い? 大丈夫だ実現した以上痛くはない! 俺は痛くない! あれ? 目から醤油がとまらないよ?
んで分かりやすく言うと、妄想やら想像した事あるキャラクターとかを呼び出せるって奴だな。ただしあくまでも【俺が想像した】事がある奴限定。ゲームやアニメノキャラはだめぽ。
いやぁ、入院してた時は毎日暇でなぁ、小説とか読んで俺も色々考えてたもんだよ。なにせ世界観まで考えてたしな! 内容は最早うろ覚えだが。
で、大体においてそう言う想像上のキャラは鬼強いという事で。
俺がお気に入りだったのは【白銀の聖騎士:ヴァルハルト】やな。巨人族なんだけど背がちっちゃいせいで同族から排斥されててな。それを俺・・・じゃねぇや、主人公が死にかけてた所を自分の命を分け与えるって言う能力で癒したんだよ。
で、生き残ったヴァルハルトは主人公に恩義を感じて、なんか色々あって主人公を護る為に白銀の聖騎士と呼ばれるほど強くなったという訳じゃて。
まー元々巨人族という事で主人公以外には白い目で見られてたって言う設定もあるんだがな! これを俺は3分という時間をかけて考えた・・! いやぁ、俺の想像力は豊かですね、褒めてもいいんですよ?
―我が忠誠と我が鎧を、貴女様へ捧げます。
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