7■有志の主張に対する疑問点(4)
4)「既に御存知かとは思いますが、MtF女性は普通の女性とはあらゆる意味で相殺不可能な場にあります。だからこそ、女性として扱われることによって、自分を解放できる場所を求めようとする気持ちは持っているのです」という要望書内のコメントについて。「既に御存知かとは思います」と前置されても、「相殺不可能」とはどういう意味か、いくら考えてもわたしにはわかりかねるのですが、わからないながらも無理やり解釈して、「プラマイゼロにできない」→「格差がある」→「MtFはどんなに頑張っても『本物の女性』にはなれないという、本質的な差がある」とすると、前後の文のつながりに齟齬は起こらないように思います。そして、「女性としての扱い」が具体的にどんな扱いなのか、このコメントで明らかにされていないので、よくわかりません。ただひとつ、その「扱いかた」の内容によっては、扱われる側が「MtF女性」だろうと「普通の女性」だろうと、むしろ抑圧を与えたり違和感を抱かせたりするケースもあるのではないかと思います。そもそも、「MtF女性」と「普通の女性」を対比している時点で、MtF女性のコンプレックスを余計に強くしているのではないかと思います。
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