閑話 猫ちゃんず③ローズマリー(ミルク)
白猫のミルクの棲家は住宅地にある豪華で大きい一軒家。ここでミルクはローズマリーと呼ばれている。ご主人様がペルシャ猫は高貴な猫だから?と付けた。本人は長いから好きじゃ無い。
ローズマリーはこの家ではお姫様のように扱われている。寝床は専用のベッド。
朝はご主人様がおこしにやって来る。
「ローズマリーちゃん。おはよう。ごきげんいかが?」
まあまあね。それよりご飯まだ?
まずは朝ご飯だ。
「さあ召し上がれ。」そう言ってちょっと高級なご飯を出される。
「わかるかしら?今日は少しトッピングをしたのよ。お口にあうかしら?」
あら、本当美味しいわ。ササミが入ってるのね。いつも同じでは飽きちゃうもんね。
ご飯を食べるところをご主人様はにこやかに見ている。
ご飯が済んだらブラッシングの時間。
ご主人様は丁寧にブラシをかけてくれる。
あぁ〜きもちいい〜。うちのご主人様はブラッシングのプロだわ。
ブラッシングが終わると「さてと、お仕事に行ってくるわね。ローズマリーちゃん、お利口さんにしていてね。」と言い出かける。
「にゃ〜ん」玄関のドアが閉まるとローズマリーの時間だ。
今日は天気がいいから池にいってみようかしら?
ご主人様は知らない。ローズマリーが窓を開けられる事を。2階にある廊下の窓を器用に開けて外にでかける。屋根から木に飛び移り地面に着地する。意外とお転婆な猫である。
庭の塀に登り道路におりる。
道路を渡って池を目指す。
途中、薄茶のシャム猫とすれ違う。
「ごきげんよう。薄茶さん。」
「こんにちは。白いのさん。」
「今日はどちらに?」
「僕は原っぱに行くんだー。」
「私は池に行くところ。」
「天気がいいからピカピカしてるだろうね。」
「そうそう。原っぱも草がピカピカしてるでしょう?」
「ピカピカはいいよねー。」
「そうよねー。それではごきげんよう。」
「じゃーねー。」
人間には「にゃーにゃー」「にゃーん」としか聞こえないが二匹はちゃんと話をしている。
住宅地の坂を降りて行くと柵に囲まれた池がある。ここの池は水がとても綺麗だ。ローズマリーはこの池に自分の姿を映して見るのが好きだ。
今日も私の毛並みは綺麗だわ。鼻もピンクで可愛いわ。可愛い。毎日見ても飽きないわぁ。
ローズマリーは少しナルシストなところがあるようだ。
アヒルさん、ごきげんよう。
あら、子アヒルちゃんが並んで歩いているわ。
まだ黄色ね。ちいさくて、可愛いわぁ。
子アヒルちゃんは大きくなったら私と同じ白くなるのよね?また会いにくるわね。
後日、お気に入りのこの池でローズマリーはブルーの羽をつけた小さな人間?と会う。
これが初めて虹の妖精との出会いになる。
暫く池の周りで遊んでから棲家に帰る。
塀を登り木を登り窓から家に入る。入る前には綺麗に身繕いは欠かせない。
それから専用のソファでお昼寝をする。
ご主人様まだかしら?
夕方、ご主人様が帰って来た。ローズマリーはゆっくりと玄関に向かう。
「ただいま。お利口にしてましたかー?」
「にゃーん」「スリスリ」
「寂しかったかしら?」
「にゃぁん」
「そう寂しかったのね。」
「にゃぁん。」
そうでもなかったわ。楽しくしていたるわよ。
とりあえず「スリスリ」はご主人様が喜ぶからしてるだけよ。
「今日はこの間注文していた首輪を引き取りにいってきたのよー。だから遅くなっちゃったわね。ほぉーら見て素敵でしょう?」
また買ったの?たくさんあるのに。
まぁご主人様がそういうなら付けてあげてもいいわ。
「まぁ似合うわー。やっぱりローズマリーちゃんは可愛いわねー。似合うわよー。」
これ、本当は好きじゃないのに。
でも、ご主人様が満足ならいいわ。
「そろそろお腹減ってないかしら?ご飯食べましょね。」とご主人様はご飯を用意してくれる。
「晩ご飯はこれよー。お魚ミックスよー。」
「にゃーん?」
どれどれ、いただきます。ん、美味しい。
最高ーー!
「たくさん食べてね。ローズマリーちゃん。」
そう言いながら顔を覗き込んで微笑む。
ご飯の後はご主人様とお風呂に入る。
「きれいになーれ、きれいになーれ。」と呪文のように言いながらゴシゴシされる。
私はいつもきれいよ。そんなにゴシゴシしなくても毎日洗ってるじゃないのー。
「さぁ綺麗になったわ。乾かしましょうね。」
ドライヤーで乾かしてくれる。
ローズマリーはドライヤーはあまり好きではないが我慢して耐える。
「次は、ブラシかけましょうねー。」
ブラッシングは好きだからいいけど。これ、ご主人様さいこーだわ。うっとりしちゃう。
寝るまでの間はずっとご主人様の膝の上でなでなでされてる。「なんて可愛いいのかしら。」と言いながらほっぺにスリスリされたりチューされたり。
夜は専用のベッドに寝かされる。
「ローズマリーちゃんおやすみ。」
「にゃー」
こうお返事するとご主人様は喜ぶの。
うちのご主人様は私を可愛がってくれる。
だから「スリスリ」や「ゴロゴロ」もしてあげるの。それに、ブラッシングはさいこーだし。
ご主人様だーい好き!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ローズマリーのご主人様
もともとお金持ちのお嬢様
この家は実家の親に買ってもらった。
最近会社を立ち上げ軌道に乗り始めた。
社長
同居人無し 独身
登場猫
「ミルク」 青い妖精
毛足の長い白、ブルーの目 鼻先がピンクでキュート。女の子
ゆめちゃんかミルクのように白いからとつけた。
本当はローズマリー ご主人様に貴婦人のようだとつけられた。ペルシャ猫
☆近所の池で遊ぶのが好き
虹のたもとの桜の木 ももやまゆめ @katoneko
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。虹のたもとの桜の木の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます