【教えて、オリビア先生 】近年の情報統制事情 1

「どうやら今回も、このコーナーが始まってしまったようだね」

「そうみたいですね。この作者、自分の知識をまとめてコーナーとして紹介する事が思いのほか楽しかったみたいです。……本作は勿論、同時公開している幼女幹部の方も全然ストックが足りていないのに、執筆に時間が掛かるこのコーナーに時間を割いていて大丈夫なのでしょうか?」

「大丈夫ではないんだろうけど……まぁ、最悪睡眠時間を削って連日頑張れば遅れを取り戻せると高をくくっているのさ。この作者は計画性があるようで無いからね」


 絵に描いたような死亡フラグである。


 ◆


「さて、今回のお題は『情報統制』についてだ。玲子も2章で色々と情報の裏取りをして、メディアが堂々と偏向報道や誤情報を吐いていた事は確認しているね」

「はい、国内ニュースに関しては背景にある情報を報道せず、レッテル貼りで受け手側に偏向されたイメージを植え付け、海外のニュースに関しては全く事実と異なる情報を流していました。……正直に言えば、調べて知ったそのあまりの酷さに愕然とした程です」


 某男性アイドルグループを創設した人に対しての増え続ける性被害告発者問題と、それら事件を取り巻く不審な点の数々。

 某有名歌劇団の学校の体制について告発した者と、とある政党の意外な関係。

 とある有名製薬会社のサプリ問題の不審な点。

 とある自動車メーカーに対する国交省が問題と判断した具体的な内容の異常な部分。

 ここ数年で全国あちこちの養鶏場と養豚場で不審火が起き、大量の家畜が死んでいる事実とその件に関する警察の動きの不審。

 一部地域で起きているとある界隈の者達が犯す殺人や性犯罪、強盗、恐喝事件が尽く無罪又は不起訴になっている件。

 

 挙げればキリがないこれら国内の事件。以前から報道しない自由や偏向報道は起きていたが、実はコロナ禍以降この様な異常な事件とその偏向報道は急激に増えていた。


「そう言えば、日本の前総理は以前、共生社会をテーマとしたシンポジウムにビデオメッセージを送り、その中で『日本では外国人や性的マイノリティなどを不当に差別している。差別される側は次は自分の番ではないかと日々恐怖を感じながら生活している』といった自国民を非難する内容を公開した。現在国内で起きている様々な問題を無視してね。けれど、本来ならすぐにでも食いつきそうなマスコミは一切これを報道せず、多くの国民がこの事実を知らない」

「えっと……そんな内容を公開して、同じ党内からは非難は上がらなかったんですか?」

「少なくとも私が調べた限りではそういった情報は無かったね。ちなみにこのビデオメッセージは探せばすぐに見つかるので、一度自分の目で実際に観てみると良い」


 そんなこんなで政府を含め国内では様々な異常な事態が起き、けれどそれに対してのマスコミの動きも同じく異常だった。

 

 そしてもっと悪質なのが海外情報の報道。

 スピーチ内容の切り取り、報道しない自由、偏向報道、それに加え現地情報を完全に無視した完全なる誤情報の配信。

 国内情報以上に海外の情報は調べにくい以上、新聞やテレビや大手ニュースサイトがこれをやれば国民はひとたまりもない。


「今年は日本だけでなく色んな国々で選挙が起きているのだけれど、それら選挙では様々な歴史的快挙や事件が起きている。……が、殆どの日本人はそれを知らないだろう」

「そうですね、正直私も課題で調べるまで全然知りませんでしたし、こんなあからさまな事を現実でやって、しかもまかり通っているとは思いも見ませんでした」

「まさに、現実は小説より奇なりというやつだね。けれど、日本のマスコミはそれらを一切報道せず、一つの国の選挙に関してだけは『極右政党の敗北』とだけ報道したぐらいだったね」


 日本ではそれら世界の選挙事情だけでなく、今世界で起きている戦争の経緯や現状、新型ワクチンを取り巻く海外事情などの情報も一切まともな物は国民には届けられていない。

 個人でそれら情報を配信している者は居るが、その情報の裏取りをする為には自分で翻訳しながら大元の情報を調べなければいけないのが現状だ。


「テレビ、新聞、大手ニュースサイトでもこんな状況だが、実は某世界的動画共有サービスやSNSサービスでもかなり酷い状況になっていてね。それらの情報統制の歴史を追っていくと実に面白く、まるで小説か映画でも見ているような気分になるよ。……けれど、この話をすると少し長くなってしまうので、これはまた次回に回すとしよう」

「作者も何処まで攻めてみるかと悩みながら書いていますからね。書いてはみたものの、後から危険過ぎたと消したネタが多い事多い事。……この作品、後で消されたりしませんかね?」

「まぁ、その時はその時だろう。その時は、思い出として私達のイラストぐらい描いてくれるんじゃないかな」


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 七瀬 莉々子「や、やり過ぎたかな……」

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