第3話

 気付いたらまたこの真っ白な空間にいるではないか。

 しかし、今までとは決定的な違いがある。それは、あの"通路"のそばにいるということである。

 そしてそこには、あの"広場"にいたであろう人たちが集まって"通路"に向かって整然と並んでいた。

 そして、俺も同じように整然と並ぶ列の中にいるのだが、なぜだかそれに抵抗を感じず、逆にその向こうに何があるのかについての興味が湧いてきた。

 自分でも驚いているのだが、興味があるのだから仕方がない。


 列は段々と進んでいく。そして遂に俺の番が来た。

 この向こうには何があるのだろうか。

 ピストルの号砲に合わせて、俺は駆け出した――

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

無題 角野一樹 @sumino_k

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る