第十四話

 いつもと違うゴツゴツした感覚に、早朝から目が覚めた。起き上がって辺りを見回すと、私は少しずつ、昨日の夜に自分が受けたお仕置きを思い出していった。

 背中からふくらはぎにかけ、鞭で打たれる。

 風呂場に素っ裸で立たされて、上半身に熱湯をかけられる。

 石で打って刃こぼれさせたナイフで、二の腕を切りつけられる。

 やがて全てのことを思い出した時、私は筋切りをしていないまま焼いた肉のように、自らの体を醜く縮こませた。

 そうだ。私は昨日、自らが最も恐れていたこれら三種のお仕置き全てを、この体に受けていたんだ。そして、傷の処置もさせてもらえないまま、服だけ着せられてここに放置され……その後の記憶がないから、きっと痛みで動けないまま眠ったんだな。


「……や、やばい。死にそう」

 そうこうしているうちに、忘れていた痛みが蘇ってきた。命を危険をすぐそこに感じるほどの苦痛に、かえって私は冷静になっていた。

「服、着替えよう」

 歩く度に痛む体を引きずって、私はやっとの思いで自室に着いた。狭いくらいだと思っていた部屋が、まさかこんなに果てしなく感じられるとは、これまで思ってもいなかった。

 痛みを抑えるため、深呼吸しながらゆっくりと服を脱ぐ。

「……なるほど」

 そして、その全貌が露わになった時、私は絶句した。だけど、驚き以外の感情は特に湧いて来なかった。この傷こそが、「お母さんの言いなりになって生きていく」という生き方の消えない証になるんだ。そう思うと、かえって気持ちがスッキリとした。

「さて、これでいいかな」

 血の滲んだ服を脱ぎ捨て、学校用の服を身にまとう。タンスの中、ずっと眠っていたバラの刺繍がしてあるハンカチを、私はその日、初めてポケットに入れた。そして、ランドセルにつけていた蝶のキーホルダーを外し、勉強机の引き出しに隠していたコートと春風を手に取った。この家の近くには川がある。そこで捨てて来よう。


 図書室に行って借りていた本を返し、手持ち無沙汰になった私は、少し悩んだ後に今まで通り麻里ちゃんの机に向かった。「友達」なんていう存在は、この生き方にとって障害でしかない。冴島君に対する謝罪を済ませ、みんなとの縁を正式に切らなければ、私は真にリスタートしたとは言えないんだ。


「……で、今日は恭平んち行かないのか?」

「うん、行かないよ」

 こうして、みんなの何気ない笑顔を見る度に、「あー、今日という日は、他のみんなにとって何の変哲もない月曜日なのだな」と気づかされる。

 土曜日から日曜日までに起きたできごとが、全て夢だったら……なんて考えるけど、親にぶたれたのか、未だに赤くなっている冴島君の頬が視界に入る度に、現実に引き戻される。

「……そもそも、しばらくは来てほしくないな。俺だって、サッカーの練習で忙しいし、プライベートの時間も欲しいから」

 冴島君の言葉に、辺りの空気がシンと静まり返った。彼の家に通っていた時は、忘れていた。そういえば、冴島君の所属しているサッカーチームでは、毎週月水金と練習するのだ。チーム側に何か事情があって一週間休みだったのか、それとも……。

「恭平さ、なんか今日、徒花ちゃんに対して当たりが強くない?」

 そう切り出したのは、由紀ちゃんだった。

「いや、そんなことない」

 なおも機嫌の悪そうな顔で答えた冴島君は、ピシッという音を立てて、ハートの七とスペードの七を机に置いた。その時、私たちは大富豪をしていたのだ。

「絶対なんかあったでしょ。徒花ちゃんも恭平もなぜか頬っぺた赤いし……もしかして、殴り合いでもした?」

「だから、何でもないって」

 もしかしたらローカルルールかもしれないけど、この学校で行われる大富豪には、「出した七の枚数分、手札を好きな相手に渡すことができる」というルールがあった。だから、冴島君は最初、手札が最も少ない麻里ちゃんにカードを二枚渡そうとしていた。

「じゃあ、どうして頬っぺたが赤いの?」

「電柱にぶつけたんだよ」

 ……けど、そのしつこさにイラついて、結局、最も手札の多い由紀ちゃんに渡した。その結果、大富豪になったのは麻里ちゃんだった。

「ふーん……」

 見たこともないような冷たい目をして、由紀ちゃんはその細い腕を組んだ。

「なんか、旦那の夜遊びを疑う奥さんみたいだな」

 麻里ちゃんが能天気に呟くと、二人は声を揃えて『茶化すな!』と言った。二人とも恥ずかしがっている様子はなく、口を挟まれたこと自体に怒っているようで、私たちは二人の真剣さを知った。

「……で、徒花ちゃんの方は? どうして頬っぺたが赤いの?」

 やっぱり私にも訊くか、と心の中で呟いてから、私は淀みなく「お母さんと大ゲンカしちゃってさ」と答えた。

「なるほど……うん、わかった。じゃあ、信じるよ」

 そう言っている最中に私が上がり、大貧民になることが確定した由紀ちゃんは、持っていたカードを机に放った。そして、不意に冴島君の方を振り返り、彼の両肩に手を載せると、こう言った。

「信じてもいいんだよね?」

 由紀ちゃんのものとは思えない、とても鋭利な横顔だった。「嘘を答えたら、ただじゃ済まないよ」という静かな気迫が伝わって来る声だった。

「……うん」

 少し目を伏せながら答えると、冴島君は早々に自分の席へと戻って行った。高まった緊張をほぐすための沈黙が、少しの間、私たちを覆った。

「流石、正妻の気迫は違うわー」

 そして予鈴が鳴った頃、麻里ちゃんは雰囲気を変えるためか、懲りずにそう言って由紀ちゃんを茶化した。

「江戸時代のお殿様じゃあるまいし、正妻も側室もないよ」

 ハッキリと目に見える変化ではない。だけど確実に、その時の由紀ちゃんの様子はおかしかった。そう答えた時だって、彼女は少しも恥ずかしがっておらず、かえって自信に満ち溢れたような顔をしていたのだから。

「さて、席に戻ろうかな。ほら、徒花ちゃんも」

「はーい」

 私に手招きした由紀ちゃんの方へ歩き出そうとすると、麻里ちゃんに肩をトンと叩かれ、耳元で囁かれた。

「……今日の放課後、付き合ってくれないか?」

 少し間を置いた後、心を決めて小さく頷いた。まるで、遠くから迫る暗雲を仰いでいるような気分だ。


(一体、どんな話をされるんだろう……)

 授業が始まってからも、そんなことをしばらく考え続け、三十分ほど経った時にやっと気がついた。「そういえば私、今日の昼休みもいつも通り、みんなとの時間を楽しんでなかった?」と。ほんとバカみたいだ。そんな権利、私にはもうないのに。


    *


「さて、さっそく本題に入るか。単刀直入に訊く、今日の由紀の様子を見て、徒花はどう思った?」

 二人には「親の迎えが来るまで教室で待ってる」と嘘をついて、私たちは教室に居残っていた。私は自分の席に姿勢よく座って、麻里ちゃんは私の一つ前、由紀ちゃんの席で足を組んで。

「少し変だなと思ったよ。なんというか、いつもより迫力があった」

「だよな。やっぱり気づいてたか……」

 そう言って小さく笑うと、麻里ちゃんは窓の外を眺めた。それにつられて私も視線を動かすと、澄み渡った晴天が目に沁みた。「人の心と天気とが連動しているのは、やっぱり物語の中だけなんだな」と、少しだけ落胆した。

「……その理由も、麻里ちゃんは知ってるんだよね?」

「うん。今まで、黙っててごめんな。今日は、隠していたことを全部話すよ」

 宣言するように強い語気で言うと、麻里ちゃんはこちらを振り向いて、机の上で手を組んだ。そこにはもう、いつものチャラけた彼女はいなかった。

「まず、恭平の過去について徒花が知っていることを教えてくれ」

「お姉さんが自殺してしまったこと……くらいしか知らないな」

「……なるほど、逆にそれは知ってたんだな。じゃあ、その理由は知ってるか?」

「いいや、聞かされてない」

「わかった。じゃあ、そこからだな……」

 そう言うと、彼女は自らの両頬をパンパンと手で叩いた。こうして改めて見ると、「このクラスで一番綺麗なのではないか?」と思えてくるようなキメ細やかな肌が、ほんのりと赤くなる。

「恭平の姉ちゃんが自殺したのは、あいつが二年生の時。原因は……学校でのいじめだ」

 私は息を呑んで、自らの手元に視線を落とした。なんとなく察していたはずだったけど、実際に言葉にされると、その重みは何倍にも増加した。

「で、そのいじめの原因なんだけど……」

 麻里ちゃんは続きを言い渋り、組んだ両手にギュッと力を込めた。彼女のこんな思い詰めた表情を、私はそれまで見たことがなかった。

「……恭平の姉ちゃん自身が、クラスの女子をいじめていて、その人が自殺したからなんだ」

 その言葉を聞いた瞬間、私は息を呑み、目を閉じた。そして同時に、この前、みんなでショッピングセンターに行った時、その中の本屋で聞いた冴島君の言葉を思い出した。

〈……確かに、これを見て面白いって言うのは、けっこう悪趣味だよな。だけど、『誰かの苦しむ姿を見たい』っていう気持ちは、多かれ少なかれ、きっとみんなの心にもあるよ。そして、こういう過激なマンガは、人々のそういう欲求を、安全に満たすためにあるんだ〉

 心に残っていた一抹の謎が解けた。その時の彼の心境を考えると、思わず泣きそうになった。お姉ちゃんのしたことを擁護したい気持ちと、お姉ちゃんをいじめた奴らを憎む気持ち。どちらも本当なのに、なぜか矛盾してしまう二つの感情に苦しむのは、彼にとって、聖護会の件が初めてではなかったのだ。


「あの頃の恭平は、今とは大違いだったよ。いつも人目を気にしていて、暗い表情で何かに怯えていた。あいつ、いいヤツだからさ、姉ちゃんが自殺したってことより、姉ちゃんが人をいじめて殺してしまったことの方を、気にしている感じだったな」

 図工の時間に何かを描いたり作ったりする時は、その道の職人なのかと思うほど、いつも丁寧に仕上げる由紀ちゃんだけど、それ以外の時は、実は私以上に面倒くさがり屋だ。クリアファイルを持っていないのか、持っているのに仕舞うのも面倒くさいのか、机の中なんて、くしゃくしゃプリントの巣窟になっている。

 急に黙り込んだかと思うと、麻里ちゃんはそこに手を入れ、この前の学級通信を取り出した。

「……そんなところに、由紀が声を掛けたんだ。恭平の事情なんて、あの頃は全く知らなかったけど、『一人ぼっちの子がいるから』ってな」

 そして、彼女が懐かしそうに見つめた先は、クラスの集合写真だった。その中の冴島君は、同じサッカーチームに所属している友達、白浜しらはま君と笑顔で肩を組んでいる。

「恭平は最初こそ不審に思っていたようだけど、すぐに打ち解けたよ。一緒に話すようになってから、由紀が恭平の家に遊びに行くまでは、確か一か月くらいだったんじゃないかな」

「順風満帆だね」

「だな。あの時は、私もそう思ってたよ」

 含みのある言い方だった。

「問題だったのは……」

 そう言うと、彼女はこめかみを人差し指で押さえ、思案し始めた。そして、少しの沈黙の後に顔を上げ、こちらを振り向くと、麻里ちゃんはゆっくりと言葉を紡いだ。

「恭平も由紀も、自分の事情を隠していたことだ」

「えっ、冴島君はわかるけど、由紀ちゃんにも何かあったの?」

 ゾッと嫌な予感がして、早口で訊く。すると麻里ちゃんは、おもむろに深く頷いた。

「……驚かずに聞いてくれよ」

 これまでに聞かされた話もだいぶ衝撃的だった気がするが、今から語られる話は、易々とその上を行くだろう。そんな予感がしてくるほどに、その時の彼女は真剣だった。

「恭平の姉ちゃんがいじめた女子ってな、実は由紀の姉ちゃんなんだ」

 そして現に、それを聞いた私は少しの間、呼吸や瞬きすらも忘れてしまった。


「……嘘でしょ?」

「嘘じゃない、本当だ」

 今まで二人に対して抱いていた柔らかな印象が、崩れ去って全く別のものになっていく。彼女のキッパリとした口調に、さっきのセリフが本当に本当であることを再確認した。

「私もずっと知らなくてさ、由紀が恭平の家に行った日の翌日に、『話があるから来て』って二人に呼ばれて、恭平の秘密と一緒に初めて聞かされた」

「……その時、二人はどんな感じだったの?」

 そう訊くと、麻里ちゃんは俄かに表情を緩ませた。

「だよな、気になるよな。それがさ……何事もなかったような様子だったんだよ。恭平は、『ちゃんと許してもらったから』って言ってたな。それに続けて由紀は、『今後、三人の間では隠し事したらダメね』って言って、みんなで約束したんだ」

 その時の彼女はもはや、二人の心の強さを面白がっていた。その明るい笑顔につられ、私も自然と笑顔になる。だけど、そんな外面の和やかな感じとは裏腹に、私の頭は冷や水を浴びせられたみたいに冴え渡っていた。

「それにしても、由紀も恭平も本当に立派だよな。……だってさ、二人とも、まだ姉ちゃんのことを割り切れてないんだよ?」

 声の調子が俄かに変わる。その頬に数滴の雫がスーッと流れた時、私は思わず、それを二度見してしまった。そして、少ししてから思い出した。そういえば彼女は、道徳の時間に読まされる感動系の物語でさえも泣いてしまうほど、涙もろい人なのだ。

「由紀が図工の時間に力作を作るのも、お姉ちゃんの影響なんだって。由紀のお姉ちゃん、手先がめっちゃ器用だったらしくてさ、由紀を誘って家でも色々な工作をしてて、だけど、由紀は不器用で面倒くさがり屋だから、その誘いをウザいなって思ってて……ねっ、もうわかるでしょ? ほんとに、ほんとにさあ!」

 感極まって言葉遣いも変になっている。涙も鼻水も垂れ流しのまま処理する余裕もなさそうなので、ポケットティッシュを取り出し、私が拭いてあげた。

「それにさあ、恭平もなんだよ。恭平の家、徒花も行ったでしょ? あいつの部屋、とても小五の部屋には見えなかったでしょ? あれは、姉ちゃんが死んだ日から模様替えしていないからなんだよ? 昭和歌謡がずっと流れてたの、聞いたでしょ? 女の子向けのマンガが本棚にあるの、見たでしょ? あれも、姉ちゃんが好きだったからなんだよ?」

 彼女が感情的になるのに比例して、私の心は段々と冷たくなっていった。明らかに人間としての格が違う冴島君を、「私自身だ」なんて思ってしまった過去の自分が恥ずかしい。それほどまでに衝撃的だった過去を乗り越え、現在のように仲良くなった二人の間に、また重大な隠し事を作ってしまったことが、悔やんでも悔やみ切れない。


「……麻里ちゃんがこうして私を呼び出した理由、わかったよ。冴島君と私が共有している秘密、知りたいんでしょ?」

 秘密を全て打ち明けて、早く冴島君に謝りに行こう。そんな思いが溢れて、私を突き動かした。

「えっ、そうだけど、い……」

「一応、確認しておくね。冴島君のおじいさんが、実は『聖護会』っていうカルト宗教の信者だってことは、知ってる?」

「えっ、初耳」

 麻里ちゃんは、心の底から驚いている様子だった。「もちろん」と答えられると思い込んでいたから、言った本人である私も同じくらい驚いた。

(私が関わり合う前から、冴島君は『隠し事をしない』という約束を破っていたのか。そもそも、おじいさんの死の真相についても、みんなには隠しているみたいだしな)

 そんな小さな救いに気がついても、降り積もった罪悪感は全く消えなかった。


 それから私は、自らの知っている冴島君の秘密と、それを説明する上でどうしても語る必要のある私の秘密、要は「お母さんに暴力を振るわれている」ということ以外全てを、洗いざらい話した。私があまりにも真剣だったせいか、麻里ちゃんはスッと泣き止んで、かえって普段のように砕けた感じになっていた。

 「もしかしたら私は、彼の右頬にキスをしてしまったかもしれない」と話した時には、にんまりと笑って、

「そんなこと気にしなくていいよ。本人にとっては黒歴史だから目の前で言ったら殺されるけど、昔の由紀って、友達が落ち込む度にチューして元気づけてたんだよ。私も恭平も、もう何回もされてるから大丈夫」

 と言ってくれたが、それでも私の心は全く軽くならなかった。


「じゃあ、私は帰るね」

 サッと立ち上がり、脇に置いていたランドセルをひったくるように取って背負うと、私は麻里ちゃんに背を向けた。昼休みの失敗が、まだ頭に残っているせいだ。絆されるのが怖くて、私は始終急いでいた。

「えっ、ちょっと待っ……」

 多少強引なやり方でもいい。私は、自分の決めたことをやり通せる人間でありたいから。

「一見ヤンチャだけど、実は優しくて気配り上手なところ、大好きだったよ。少し恥ずかしがり屋なところも可愛かったし、肌だって羨ましいくらい綺麗。麻里ちゃんと一緒にいられて、私、幸せだった。……だけどね、色々と事情が変わってしまって、私はもう、みんなと友達ではいられないんだ。今まで本当にありがとう。バイバイ」

 泣いているところを見られたくなくて、結局、一度も振り返らなかった。そうして、逃げるように教室を出て行った私の背中に、麻里ちゃんは何度も震えた声で「どうして?」と問いかけていた。


「お母さん、あのね」

 服を着替え終えたタイミングを見計らって部屋に入って行き、その裾を引っ張って言う。

「どうしたの?」

「今日、私が神の御加護を受ける者だってことを、友達にバラしちゃった」

「……はっ?」

 一瞬で様変わりした表情に、反射的に体が竦む。だけど、これで良かったんだ。

「ごめんなさい」

 床に額をつけて土下座すると、胸倉を掴まれて乱暴に起こされた。

「……ふざけないで」

 息が苦しい。地に足がつかない。首を絞められるのは、これが初めてだな。なんだか、釣り上げられた魚になった気分だ。

「愚かな我らに、神のご慈悲を。悪魔の手下に、神の鉄槌を。回る地球に、安らかな死を」

 苦しさで閉じていく目を無理やり見開き、目の前にある一対の穴をじっと見つめる。すると、その奥にはやっぱり見えた。昨日の夜に初めて発見した、あの貪欲な輝きが。

「あなたを悪魔から解放します」

 「どうして今まで気づかなかったのだろう?」という気持ちと、「今まで気づかなくて本当に良かった」という気持ちとが、同じだけの量でせめぎ合っている。私に暴力を振るう時、お母さんは、単に教会の教えを全うしていることに満足するだけでなく、私を傷つけること自体を楽しんでいた。

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逆巻く。崩れ落ちて、ほぐれる てゆ @teyu1234

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