■新聞記事００３■

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［　Ｇ県笠霧（かさぎり）市兼城（かねしろ）駅前のビジネスホテルから、大学准教授が転落死か　］

『朝売（あさうり）新聞』二〇二×年八月二八日（朝刊・社会面）

　八月二七日深夜午後一〇時半頃、Ｇ県笠霧市兼城駅前で男子専門学校生が街路を通り掛かり、付近のビジネスホテルから男性が路上へ転落する場面を目撃した。専門学校生はただちに救急車を呼び、男性は病院に搬送されたが、およそ三〇分後に死亡が確認された。

　死亡した男性の身元は、Ｓ県の藍ヶ崎大学社会学部に勤務する石塚道嵩（みちたか）准教授（四四）と判明している。

　警察の調べによると、石塚准教授は二八日午後に笠霧市内の公共施設で講演の予定があって、前日から地元を離れ、一泊する予定で兼城を訪れていたという。そのため二七日には、兼城駅前のビジネスホテルに三階の部屋を予約していた。

　石塚准教授は、夕方にチェックインを済ませていて、予約の部屋は荷物が残されていた。また転落当時の室内は、南側の街路に面した窓が開放されており、石塚准教授はそこから転落したとみられている。

　死因は、転落による胸腹腔内臓器損傷。

　ただし警察は、遺体や現場の状況に不審な点があるとして、事件と事故の両面から慎重に捜査を進めている。

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