なぜかうるさい奴らと村開拓することになりました。
気津根雨丼。
あれ?ここはどこだ?
「…は?」
目が覚めると全く知らない土地に来ていた。数時間前まで記憶を遡ってみよう。
…数時間前
「あー学校疲れたなー」
そうそう学校終わりでぼーっとしてたんだったっね。あ、僕は高校2年生ね。でも名前は教えない。だって将来大物のYoutuberになるつもりだからね。ここで言って将来大物になって個人情報晒されたら嫌だもん。
「うわあああぁぁ…」
そうだ。なんかよくわからないでっかい落とし穴に落ちたんだった。それで気を失ったんだっけ…?
「いてて…」
まだ気を失ってなかった。じゃ何処だ?
「ぎゃああぁ…」
あーそれか!僕顎にパンチされて気を失っていたのか!んん…てか誰だよアイツ!…で今に至ると。僕は辺りを見渡してみる。自然が豊かだけど人の姿も見えない。でも動物?はたくさんいるな。なんかこっちに突進してきてる気が…?イノシシだ!危ない!
「ぎゃああぁ」
遅かった。危ないって思った頃には視線がほぼイノシシだけになっていた。めっちゃふっとばされてすごい痛い。とりあえずいろいろ歩いて見てみるか。…うんうん自然のいい匂いだ。たくさん歩いてわかったことは自然がいっぱいってことぐらい。そんなことを考えているとカチッと音がした。下を見るとスイッチを踏んでいた。
「なんだこれ」
そう呟くと下から網がでてきた。…は?なんか網にとらわれて身動きが取れなくなってしまった。すごい困っていると何かが走ってきた。…人!?オオカミのような耳を生やした人の影が見えた。
「かかったあああ!!!!」
そう言いながら槍っぽいものを持ちながらこっちに走ってきた。実際だったらやめろー!とかなんとか言うところだと思うんだけど僕はめっちゃビビってなにも言えなくなっていた。めっちゃ怖くて死を覚悟した。でもその人(?)は(なんか女子っぽい)
「誰?人?」
そんなことを僕に言ってきた。だから僕は
「人。人だから助けて。」
そんな事を言った。そしたらその人もどきは
「はーい。くそー罠にかかったと思ったら変なやつだった。」
おいおい、変なやつとはなんだ。こう見えて英検3級持ってんだぞ。てかこいつ狩りをするときはすごい強そうだったのにこう話すとすごい弱そう。喧嘩だったら勝てるんじゃね?まあ、いいや。早く助けてほしい。
「早く助けてくれない?」
僕がそう言うと訳わかんないやつは
「まってー。」
そう言う残してどっか行ってしまった。おい。
…数分後戻ってきたけど…!?なんかイノシシついてきてんですけど!?僕はイノシシにふっとばされた。ここにきて2回目だぞ。
「これでおっけー!」
全然おっけーじゃないんだが。そう思ってるとやばいやつが
「お前誰?なんでここ来たの?」
と聞いてきた。いきなりお前って距離感どうなってんだよ。でも僕はそう言いたいのを我慢して
「わかんない。気づいたらここにいた。」
と話した。するとわけわからん人は
「よく見る1回死んで転生したってやつ?」
「よく見るってなんだよ。ここには転生してくるやつ多いの?」
と聞くと、
「いや知らない?転生したらスライムだった件みたいな。」
それ言っちゃだめだろ。お前小説の中の一次元先で生きてるのかよ…まあ良いや。
「僕はここから出る方法を考えなきゃ。」
そういうと野生女は
「あ!それじゃあ戻れそうになるまで自分たちの住処にいない?」
そう言ってきたけど僕は
「嫌だよ。できるだけすぐ戻りたいもん。」
それが正直な感想だ。でも次元謎人は
「待ってよ!この小説読み切りにしたくないでしょ!この小説人気にしたいでしょ!すぐに戻ったら1話だけで終わりになっちゃうよ!完結済みにしないで!」
…なんだコイツ。マジでやばすぎる。まあでもこのまた違った世界を楽しむのも1つの手だと無理やり自分に言い聞かせた。そう思っていると
「お前なんて呼べば良い?」
と聞いていた。確かに。と思った。僕も謎人種の呼び方が決まっていなかったから。…でも本名は教えたくない。だから一生懸命考えた結果…
「匿名Nで」
こうなった。明らかにあの楽曲を意識してる感じになった。知らないと思うけど。
「匿名Mね!」
…マジかこいつ。ヤバさのゲージがどんどん高まっていく。あ、僕も聞いておかねば。
「お前はなんて呼べば良い?」
と訊ねた。すると急にきれながら
「お前って言うな!?距離感どうなってんだよ!?初対面だろ!?おお!?」
……は?超特大ブーメランじゃん。もうめんどくさくなった僕は
「''あなた''はなんて呼べばいいの?」
としっかり聞くと。
「えーどうしよっかなー?おしえようかなー?やめようかなー?」
マジでこいつだるい。そう思って馬鹿と反対方向に歩き出すと
「待って待って行かないで!私ルルリー!」
やっと名前を聞き出せた。ルルリーっていうらしい。
「名前言ったことだし自分たちの住処にきて!」
そう言って走って行ったので僕は反対側に歩き出す。だって絶対めんどくさいことになるんだもん。
…数分後。ルルリーがこっちに走ってきた。
「なんでこっちに来てないの!?」
僕は適当に言い訳した。
「方向音痴だから。」
そしたらルルリーが
「だとしてついてきて!?ついてこなかったら…こうだからね?」
槍っぽいもので突き刺すふりをする…最悪だ。ついていくしかなくなった。
「はいはい。」
…数十分歩いた後にルルリーがこんなことを言う。
「あれ?あーごめん方向間違えたかも〜」
…こいつ僕よりも方向音痴かも。
また歩き出して1時間後ぐらい。
「ここ!ここが自分たちの住処だよ!」
やっとついたらしい。長かった…。…え洞窟?
「洞窟に住んでんの?」
僕が聞くと
「そう!家作るのめんどくさいじゃーん。」
想定以上の返しが来た。面倒くさいってなんだよ。
「ここで一人で暮らしてんの?」
また僕が聞くと
「違う。スルレとバビーとルンスと暮らしてる!」
知らん。知らん。知らん。誰も知らん。知ってるわけない。
「ここで一緒に暮らしてもらうからね!」
とルルリーが槍の先を向けて言ってくる。怖いて。…はあめんどくさいことに巻き込まれてしまった。ここで安心して暮らすことができればいいけど…不安がすごい。ここから僕の何かが始まるのかな?…できれば始まって欲しくないです!
この少年はどうなってしまうのか!?ご愛読ありがとうございました。
気津根雨丼先生の次回作にご期待ください。(2話も書く予定です。)
〜1話完〜
なぜかうるさい奴らと村開拓することになりました。 気津根雨丼。 @kitsuneudon_dondon
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