UFO、そして宇宙人!

崔 梨遙(再)

1話完結:900字

 小学校の高学年の頃のお話。


 僕はビルの屋上で星を見ていた。オリオン座が見たかったのだ。オリオン座の三つ星は見えた。目的は達成した。そこで、奇妙なものを見つけた。星くらい小さい白光が、三角形や四角の軌道で動くのだ。


“ヘリコプターかな?”


と思ったら、パッパッパッパッと瞬間移動を始めた。瞬間移動で三角形や四角形を描く。“ヘリコプターでもこの動きは無理ではないか?”と思った。そこで、気持ち悪くなって天体観測をやめて帰った。



 それから数日後、僕は空き地で同級生と野球をしていた。僕は外野だった。守備についていた時、葉巻型のオレンジの発光体を見た。


 “ヘリコプターかな?”


と思ったら、三角形や四角形を描く軌道で飛んでいたが、やがてパッパッパッパッと瞬間移動を始めた。瞬間移動で三角形や四角形を描く。“ヘリコプターでもこの動きは無理ではないか?”と思った。しばらく眺めていたら消えた。その葉巻型の発光体を見たのは僕だけだった。みんなが見ていないので、僕は気にしないようにした。



 それから数日、自宅のマンションの自室で寝ていたら夜中に目覚めた。有名な宇宙人グ〇イにそっくりな生き物が何体か部屋に入って来た。それから何があったのかわからない。気が付くと朝だった。


 更に数日後、自宅のマンションの自室で寝ていたら夜中に目覚めた。緑色の髪をしたスタイル抜群の美人が数人やって来た。それから何があったのかわからない。気が付くと朝だった。



 大人になってから、超常現象が好きな人にその話をしたら、


「グ〇イが体に何かを埋め込んで、金星人がそれを取り出しに来たんだ」


と言われた。


“嘘や-!”


と思った。僕は錯覚、あるいは夢だったということで納得している。でも……本当にグ〇イが僕に何かを埋め込んでいたのなら、ピンチだったような気がする。そんな話をされてから急に怖くなった。そんな話をされなければ、怖くなかったのに。聞いて損をした。


 そのお兄さんに、もう一言付け加えられた。


「夢やったら忘れてる。おぼえているということは実体験やったということや」







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