第2話

次の日

桜凪高校前。

「レノくん」と呼ばれ後ろを見るレノ。

「ユノか、おはよ」と言うレノ。

「おはよ〜」と言うユノは元気なさそうだ。

「体調悪いのか?」と聞くレノ。

「まぁ…ね」と言うユノ。

「そうか。無理はするなよ?」と言うレノ。

「ありがと。レノくん優しいね」と言うユノは嬉しそうだ。

「僕も正直きついよ」と言うレノ。

「そーなの!?レノくん保健室行く?」と言うユノ。

「大丈夫だよ」と言うレノ。

(正直きついけど…退部届出しに行かなきゃだから)と思うレノ。

「じゃぁ、教室行こ!」と2人で靴箱に向かう。

「おはよ!レノ」と後ろから声をかけられ振り返る。

「あぁ…おはよ!鈴乃」と言うレノに声をかけたのは鈴乃と言うクラスメイトで友達だ。

「ユノちゃんもおはよ!」と言う鈴乃。

「鈴乃くん、おはよ」と返すユノ。

鈴乃は男で金髪だ。

「その髪色よく怒られないな」と呆れるレノ。

「よく生徒指導室行きにされてるよ」と言う鈴乃。

「は?だったら黒に染めろよ」と言うレノ。

「てか、急がなくていいのか?」と言う鈴乃。

時計を見て焦る。

ホームルームの時間まで10分しかなかったのだ。

「やばい!職員室いかなきゃなのに!」と言って走るレノ。

「あ…レノくん、走ったら」と言うユノの言葉

なんてレノの耳には入ってなかった。


レノは職員室に着いて顧問の山本先生のところに行く。

「あの、山本先生。

今少しいいですか?」と聞くレノ。

「あぁ…レノか。どうした?」と聞く山本先生。

「部活辞めます」とだけ言って退部届を渡す。

「え?これから試合だってあるんだぞ?いいのか?」と聞く山本先生。

「はい。もうできないので」と言うレノに山本先生は理由を聞く。

「ホームルームは俺から言っておくからでなくていい。その代わり理由を説明しなさい」と優しく言う山本先生。

「俺、余命宣告受けてるんですよ」と言うレノ。

「それは本当か?」と驚く山本先生。

「はい。」と言うレノ。

「そうか。学校来て大丈夫なのか?親御さんは知っているのか?」と質問攻めする山本先生。

「親には言ってません。なんて言ったらいいのか分かんないので。

学校には来て大丈夫ですがあまり来れなくなります」と言うレノ。

「そうか、学校来て体調がすぐれないようならすぐに帰っていいからな?」と言う山本先生。

「わかりました。ありがとうございます」と礼を言うレノ。

「親御さんには一応言うんだぞ?」と忠告する山本先生。

「はい。」と返事をするレノ。


そして、一通り話をしたあとレノは学校から帰ることにする。

「ユノなんでいるんだ?」と言うレノ。

校門まで行くとなぜかユノが居たのだ。

「レノくんのこと待ってたの」と言うユノ。

「まだ僕早退するとか言ってない気がするんだけど」と言うレノにユノは「先生から聞いた」と返す。

「あー、なるほど」と答えるレノ。

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余命1ヶ月の君に恋をした余命1ヶ月の僕 夜歌 @suzuneko01140615

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