第13話 ホトトギス
そんなこんなで信長様との日々は過ぎていった。
尾張国内も信長様に反する者はいなくなり、ほぼ統一されたと言っていい。自分の日々は昼は書記というか書類関係の雑用、週に何度か話し相手として夕餉に付き合うといった形で過ごしていた。そんな夕餉の一場面。
「武政、この前の餅みたいな後世の話は無いのか?」
「えー、ああいうのですか?ちょっと待って下さいね。」
有名なのは
「この前のお餅の話のような信長様を含めた3人の話なんですけど…その3人の前に鳴かないホトトギスがいます。勿論実際にいた訳じゃなくて、いたらどんな反応するかっていう3人の性格を表したって言う
ーーー鳴かぬなら 殺してしまえ ホトトギス
ーーー鳴かぬなら 鳴かせてみせよう ホトトギス
ーーー鳴かぬなら 鳴くまで待とう ホトトギス
最初が信長様の話なんですけど…」
あれ。マズったかな。本人を目の前にして信長様の残虐性を表しているとかヤバ過ぎるでしょ。
「ん、どうした?
信長様、目が笑ってなくて怖いんですけど。
「いや、私が言った訳じゃないですからね?信長様のは、決断の速さ、使えない部下への処遇、敵に回った相手への苛烈な対応などを表していると言われてますね。」
…本当かどうか知らんけど、適当にそれっぽい解釈してみたけど誤魔化せたかな?
「2つめの
ふむふむ…と頷いている信長様。
「3つめの
「とく?」
ヤバい、気を抜いて徳川家康って言いそうになった、なんか、なんか『とく』から始まる良い言葉無いか?
「とく…とく…特に誰がこのホトトギスの
この前の餅の話の待ってたら転がり込んできた天下餅を食うだけって話と近いんですが、ひたすら待てる忍耐力があるって事を表していると言われてますね。」
はは…誤魔化せたかな、ドキドキ。
「ふーん、とく…とく…ね。ふむ。」
あ、ダメだ、コレ。そんな時、
「
おや、誰か来たみたいだ…
じゃなくて、早馬が駆け込んできたようだ。何事だろうか。
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新作書き始めたので、以前なろうに掲載した作品を多少の改稿をして新作宣伝用に投稿します。本作は全19話で、全話投稿済です。よろしくお願いします。
↓新作です
何度倒してもタイムリープして強くなって舞い戻ってくる勇者怖い
https://kakuyomu.jp/works/16818093082646365696/episodes/16818093082647161644
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