第6話  拝み屋ネタ2


【あらたまるしるしもなくて思ほゆる古りにし世のみ恋ひらるるかな】清少納言集



警視庁 庁舎内のレストラン


”正午になりました。ここでニュースをお伝えします。京都市中京区大黒町のマンションに軽トラックが突っ込み、この事故で男女二人が巻き添えに遭い、病院へ搬送されましたが、男性の清原信致さんは全身打撲で意識不明、一緒に居合わせた清原諾子さんは軽傷を負いました。


京都府警によりますと、軽トラックを運転していた男を過失運転致傷罪として現行犯逮捕しました。


調べに対し、男は「まかれや まかれよ」と意味不明な言動を発しているいることから、余罪があるかどうか追及する方針です。”




新米刑事「ご馳走様~!食った食った。しかし最近、物騒な事件が多いな。」



署員「被害者二名の名前から、恐らく、身内同士、あるいは夫婦ってところですかね。」  「あれ?でもどうしてそれが事件だと?」 



新米刑事「この事故って白昼で、逮捕された男の言動から見て、故意に事故を起こしたとしか思えない。」



署員「やはり新米さんのように場数を踏まないと、そういった事故か事件の見極めが出来ないのでしょうか?」



新米刑事「いやいや、そういうわけでは、、う、、来た、、。」



自称ミステリー刑事「奇遇ですね!新米刑事。楽しそうですね。僕もお食事仲間に入っても、、。」



新米刑事「ご、、ご馳走様です!」新米刑事は席から立ち上がろうとした。



自称ミステリー刑事「これは事件です。」



新米刑事「いや、、それは僕にも、、。」



自称ミステリー刑事「まあまあ、、そこに座って僕の話を聞いてください。」



新米刑事「分かったよ。」新米刑事は席に着いた。



自称ミステリー刑事「この事件を解く三つの鍵。」



新米刑事「三つの鍵?」



自称ミステリー刑事「はい。被害者の名前です。」

「平安時代中期の歌人として、”枕草子”を随筆した清少納言の別名とも言われてるのが、清原諾子。」


「当時、清原諾子と兄の清原致信が、六角福小路の邸宅を包囲され、二十名ほどの歩兵に殺害される事件が発生しました。その六角福小路が現在の京都市中京区大黒町。」



新米刑事「あ~食後のデザートにしては重過ぎる~~。ぐふ。」



自称ミステリー刑事「新米刑事先輩、頑張ってください!実はこの話には裏があるんですよ。」



「その話、私にも聞かせてくれないかね?」



新米刑事「か、、課長ーーーーー!!」



課長「人をカラスのように例えるな。」



新米刑事「す、すいません!」



自称ミステリー刑事「あらあら。」



課長「被害者の清原信致が搬送先の病院で死亡したそうだ。これで逮捕された男の容疑は過失運転致死罪、あるいは、、、。」


新米刑事「、、、殺人罪。」



課長「逮捕された男は黙秘を続けているそうだが、現場から意味深な紙きれを押収した。倒れた被害者の側に落ちていたそうだが、紙切れには”鉢魂”と。」



自称ミステリー刑事「なんですか?それは?」



新米刑事「暗号?」



課長「わからん。なので本件について、拝み屋ちゃん協力のもと捜査を勧めるように。」



新米刑事「え?」


自称ミステリー刑事「あらあら。」



課長「何か言ったか?」



新米刑事「恐れ入りますが、どうして警視庁が?」



課長「ファンなんだよ。」



新米刑事「え?」


自称ミステリー刑事「は?」



課長「ごほん!ファンタスティックということだ。」



新米刑事「ファンタスティック?」


自称ミステリー刑事「ファンタジー?」



課長「こら!そうと分かれば早く取り掛からんか!」



新米刑事「りょ、了解!」


自称ミステリー刑事「ぎょ、御意!」



課長「おい!軽傷の清原諾子は●●病院だ。聴取を取ってこい。」










参考WEB


にっぽんぽん【ゆっくり日本史解説】様


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本能寺の変 夜勤ののんき屋 @firefox87

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