『宇宙の窓』 下


 コンピューターは、話を続けたのである。


 『いわゆる、投石機械などは、紀元前から中国や、欧州で使われていました。日本でも律令時代には記録があります。しかし、卑弥呼さんは、大陸から伝わった技術を元にして、弟さんが開発した、ほぼ、大砲と言うべきものを持っていました。これが、そうです。(写し出される)筒は大陸から来ました。動力は捻れ力ですが、かなり改良されていました。しかし、そのテクニックは外部には、伝わらなかったのです。まだ、国内には砲身を作る技術はなかった。もっとも、実戦用というよりは、威嚇が主でした。たぶん、一門か二門しかなかったからです。島のような船には、もちろん、こぎ手がたくさんいました。奴隷ではなかった。お金ではないが、いわゆる現物賃金が支払われていました。もちろん、軍事技術以外の文化を広めました。都市も各地に作られました。その遺跡は、いくつかは後世に残りました。ただ、この弟さんは、弟子をもたなかったのです。ふたりのお墓のありかは、わかりませんが、船と共に沈んだかも。』


 弟さんの素顔が写された。


 『ふうん。分からないこともあるんだ。ま、ぼくは、細かいことは分からないが、論文にして提出したら、騒ぎになるかも。』


 『ならないでしょう。わたしが著者では、オカルトにすぎません。』


 『たしかにね。』


 『まだ、知りたいことがありますか?』


 『いくつまで?』


 『いくらでも、答えます。あなたがたは、宇宙の終わりまでここにいるのですから。つまり、永遠に。』



     おわり



  

      ぽ



   🐵🐼🐻🐰🐨🐷




     ヤマシンノオハナシ



       😜











      


 

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『宇宙の窓』 やましん(テンパー) @yamashin-2

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