第52話盗っ人

俺は財布を盗んだミリュタスちゃんから財布を取り戻しミリュタスちゃんに少しの間だけお家に預かることにした


「まあわたくしが一番適任ですわね」


そういって十川がミリュタスちゃんを預かることとなった


だがここからが本番だ


ミリュタスちゃんが見ず知らずの俺たちを信頼してくれるわけがない


ならどうするか


信頼してもらえるまで一緒にいる


それをしようとしたんだけど


「なんで財布を盗まれたのに怒らずに助けようとするんだもしも同情心だったらいらない」


そう言われて俺は少しの間止まってしまった


「ああそうかよやっぱりなでもよおそんなのそっちの都合だろうがあたしは助けてもらいたいなんて思ってないこの現状であたしは満足してるんだよ」


ミリュタスちゃんはあっという間に俺たちから離れる


家と家を足で蹴ってピョンピョンと跳ねていく


家に張り付いてとかげみたい


いつの間にかミリュタスちゃんが見れないぐらいの距離になってしまう


「はあ今日も諦めるしかありませんわね」


「でもさあ十川さんの材略で捕まえることが出来るんじゃないの」


「それはダメだろ俺たちは説得をしたいそれじゃあ聞いてくれるはずがないだろ」


「今でも全然聞いてもらえておりませんけどね」


「いやどんな気持ちかは想像できたから今回はそれだけで良い」


「そうですかではわたくしたちも帰りますか」


「つうかよお家に行けば良いんじゃないの?」


「あっ確かに」


「いや気づいてなかったのかよ」


それでミリュタスちゃんについて教えてくれたボランティアの人に聞いて家に行く


家は山奥の静かな場所にポツンと建ってある木でできたボロボロのお家だった


「なんだかボロボロですわね」


「ボロボロすぎてなんつうかなんとなく両親の死因が分かるな」


俺は家に空いてある大きな穴を見つめる


この穴から両親が落ちた


どんな事情があるのかは分からないがミリュタスちゃんはその場面をみてやさぐれた


たったっという誰かがこちら側に走ってくる音が聞こえてきて俺たちはそちらを見る


顔を向いた方にはミリュタスちゃんが追いかけられて走っている姿があった


「なっしつこすぎるでしょ」


俺たちを見て挟まれたと勘違いしたのだろう


ジャンプをしてつたをつかみ縦横無尽に木と木を移動していく


そしてやがて大きな木までたどり着くと俺たちを見上げて


「へんここまではこれないだろ」


そういって舌をベーとして来たのだが明らかに木から落ちそうだと思い


俺はミリュタスちゃんが落ちてくるであろう場所まで移動しながらミリュタスちゃんにこう訴える


「そんなところにいたら滑って木からおちちまうぞ」


「うっさいそんなことをいっておりあっ」


ミリュタスちゃんが木から落ちてきて俺は急いで抱っこする


スライディングしてないと受け止められなかったぞ


「はあなんで話しを聞いてくれないかな」


「うっうるさいあたしは一人じゃないといけないんだ」

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学校一のイケメンが俺のハーレム化計画を邪魔してくる 山田空 @yamadasora

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