どれだけ優しい言葉だって

湿った心では滲んで見えてしまう

段落をつけてやり直せど

同じことを繰り返し話が進まない


行間を読み解くことなんてできないから

主人公にはなれないの

作者の気持ちなんて分からないから

役割なんて知らないの


破れて落丁した記憶はもう忘れてしまって

助けての横に大丈夫とルビを振って

またページを捲る


どこへも行けやしないの

2次元の檻 モノクロの世界で

誰にも知られやしないの

題名のない 私の人生

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

詩集 人名 @hitome

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ