「使うかもしれないから取っておいた」コンビニはしとかの博物館が、誕生した伝説
冒険者たちのぽかぽか酒場
第1話 新しい博物館の中心で、「ばばあ」を叫ぶ。そんな、だれもが「あるある」な新しい博物館とは…?
「なぜ、コンビニのおしぼりは、すぐにカピカピになるんだ!乾きすぎている!なぜなんだあ!」
残念で、暑い。
実家の 1階、玄関脇にある彼の部屋にて。
見渡せば、コンビニで働く友だちからもらいすぎたおしぼりが、30人分くらいも展示されていた。
コンビニのはしやスプーン、フォークなどもあり。
「いつか使うだろう」
そう思って取っておく人も、多いはず。
でも、意外と使う機会のないアイテムになっていたりして。
「…にしても暑い!バ先のほうが、まし」
家の玄関を開け放ち、バイト先の居酒屋へ向かう。
彼の通っている高校では、アルバイトが禁止されていなかった。
「おつかれさまです!…あれ?」
1人のばあさんが、居酒屋の調理場に立っていた。
「おい、高校生!冒険をしな!バイトは、後でしな!チケットをやるから、博物館にいってきな!」
「だれ?」
「あたしは、博物館の神じゃ!」
目が合ったとたんに怒られ、バ先から追放される。
「博物館か…」
この猛暑の夏を切り抜けるのに、たしかに博物館は、良い場所かもしれない。
日本には、おかたい勉強系歴史館、鉄道、まんがや地域の産業を展示する場所など、博物館ならたくさんある。
「ようし。レベルアップのチャンスだ!」
町を、ぶらぶら。
暑さからか、足がふらふら。
…と、どこかで見慣れすきているような家を発見。
同時に、謎ばばあにもらったチケットが輝きだした。
「…ってことは、この家は博物館?」
何系の博物館なのかは、わからない。
「バタン!」
民家っぽい建物の玄関が勝手に開き、吸い込まれてしまった。
「…で、え?」
建物内は、無人。
1階にある 1室で、ずっこけそうになる。
日ごろ良く見すぎている物が、展示されていたから。
「あ、コンビニのカピカピおしぼり!コンビニでもらうはしやスプーン、フォークも!実家だったか!」
気付き、遅っ!
それらのはしやスプーン、フォークなどをすべて使い、冷し中華を作って食べてみた。
「あ…やった!全部、使えた!」
今では、謎のおばばに感謝だ。
でも、カピカピおしぼりは、カピカピのまま(W)。
使うの忘れて。
帰宅後、請求書が送られてきた。
「…カピカピ博物館の入場料を払え、だと?」
自宅で、絶叫。
「あの、ばばあ!」
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