悪いネット口コミを「消す」悪い業者VS「もっと消す」話題の男…男は、なぜ勝てた?

冒険者たちのぽかぽか酒場

第1話 「消すビジネス」っていうのが、ネットで人気になってきているんですが(ほんとだぞ)?そのビジネスに勝つ男って、どう思う?

今、悪いネット口コミ業者を撃退させると話題の男がいる。

と、その前に…。

「あなたのネット口コミ、消します!」

 インターネット上では、「削除代行サービス」が大活躍。

「報酬は、○○○でいかが?ほぼほぼ 100%の成功率で、あなたへの悪口を消してみせましょう!」

 そうした書き込みを見れば、病の秒で、多くの人たちが依頼をかける。

 SNSの闇。

 何かを書き込まれれば即炎上につながるかもしれないこの時代には、マストなビジネスなのか?

 けれど、これが怖い。

 おどしのように、思えるから。

「あなたに関するネット口コミに、否定的な内容が書かれています。削除してあげますから、○○○をお支払いください」

 突然そんな連絡がきたら、ビビリまくり。

他にも…。

「良い口コミを書いてほしかったら、○○○をお支払いください」

 おどしっぽいなあ。

ただねえ…。

「本当に、100%の成功率?」

 実際には、だれかが書き込んだ口コミを消すのは簡単なことじゃない。

 ネット口コミって、原則、書き込んだ本人くらいしか消せないから。

「…いや、いや、いや。俺の投稿、消さないでくれよ。その投稿、悪口のつもりじゃないんで。そちらが、勝手に悪口だと思っただけじゃないか」

 そう言われでもしたら、反論できそうにないしなあ。

結局、悪い口コミは完全に消すことはできないことになる。

 消すって、難しいことなんだな。

 そんな、ある日のこと。

ある男のもとに、謎の連絡がきた。

 彼が、今話題の男。

「×××社です。あなたとあなたの働いている場所に関するネット口コミに、否定的な内容が書かれています。削除してあげますから、○○○をお支払いください」

そう連絡してきたのは、悪い業者。

 ネットバトル、スタート。

「そうですか。では、お願いします。変な口コミが投稿されればで、職場全体が困る。削除してください」

男が、言うと…。

 後日、業者から男に謝罪がきた。

「申しわけありません!上手く、消せません!この依頼は、なかったことに…」

  そこで、男はニヤリ。

「ダメだね。失敗した分の料金を、振り込むんだな。あんたが、悪い」

 男の勝ち。

 その男は今、消防団で働いている。

「消す仕事」にかけては、男のほうが上だったということさ。

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