第2話 愛の脱衣所で、水着のお姉さんたちと体験してしまったこと…。カメラの写真を見てふり返る、夏の思い出は…

 夏の海ってやつは、いつまで、エッチな香りを匂わせるんだろう?

「…あの」

 お姉さんグループの 1人が、カメラをのぞく彼、レロニラ君に近付いた。

「あのう」

「は、はい!」

「頼もしいわあ。この海を、守ってらっしゃるんでしょう?」

「え、はい?俺ですか?」

「ええ、そうよ」

 お姉さんの水着姿に、ドキドキの彼。

「あなたって…」

「はい?俺っすよね?」

「たくましい男子、ですよね?」

「ホント、ホント」

「はわ、はわわあ!」

「海を、守ってくださるんですよね?」

「うれしい!」

「たくましい!」

「ポピー!親せきのお兄ちゃんにもらったゆ×りパワー、オン!」

「キャッ!この子、かわいい!」

「キモイ!」

「聞いた?人前で、お兄ちゃんだってさ」

「人前で、お兄ちゃん!」

「俺、注目されてる?」

「そうよ。過保護男子!」

「ステキ」

「ほ、ほめられた!自分、ほめられて伸びるタイプなんで!」

「過保護~!」

「ふひ!」

「私、あなたの貴重品になりたいな~」

「私も!」

「私も!」

「私だって!」

「どっきゅん!俺のゆ×り花が、咲く!」

「ねえ?ちょっと、そこの脱衣所にきてくれないかな」

「脱衣所?」

「だって、まわりに見られたら、はずかしいでしょう?」

「は、はいい!」

「うふ」

「ピギャー!ゆ、ゆ×りパワーだぜ!」

 もう、うれしくてならない。

 そうして彼は、 4人の女性たちにさそわれて脱衣所の奥へ。

 それから、 1時間近く。

  4人の女性たちが、皆でいっせいに、真っ赤に染まったレインコートを脱ぐ。

 すると、きらびやかな水着姿が復活。

「ねえ?」

「何?」

「あいつ、カメラを持っていなかった?」

「私、そのカメラ、持って帰ってきちゃいました!証拠品として、警察に持っていかれないように!」

「えらい!我が妹ながら、気が利く」

「ふふ」

「あなた、何を撮ったの?」

「お姉ちゃんには、秘密だよー!」

 良い感じの光景ばかりが、撮られていた。

「海と空」

「貴重品を出せと、彼をおどす彼女たち」

「彼を切りつける、彼女たち」

「彼の身体から吹き出た血しぶきをレインコートに受けはしゃぐ、彼女たち」  

「とにかく明るい、彼女たち」

「ナイフの刺さった、彼のチ○ポコ」

 その夜、変わり果てた姿の彼が、ウミガメにより発見された。

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スケベな、過保護伝説!かわいい夏の海の彼女たちと、脱衣所の裏でウミガメッシュ! 冒険者たちのぽかぽか酒場 @6935

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