第16話叔母ちゃんが死んだ

今日は土曜日出勤で、帰りに髙田さんと酒を飲んでいた。

安いから、3軒ハシゴして3軒目で母親から、LINEが。

地元の叔母ちゃんが亡くなったと。

慌てて帰宅し、作戦会議。

急には、帰れない。

だから、弔電を打つ事にした。もちろん、お悔やみも花輪も。

弔電のセリフに苦労したが、明日は良い文章になるだろう。

取り合えず、基本的な事は書いた。


今、1人で叔母ちゃんを思いだしている。

子供の頃から優しくしてくれた叔母ちゃん。

僕らは、貧乏だから、画用紙にマスを書き、画用紙の碁石を作り、オセロや五目並べをしていたが、叔母ちゃんが碁石と盤を買ってくれた。

僕ら兄弟は狂喜した。


あれから、40年。

叔母ちゃんは伯父さんを残して去って行った。

まさかとは思っていたが、まさか、昨日の今日亡くなるとは。

昨夜は、危篤と知らせを受けていた。


叔母ちゃんは、父のお姉さんで父の葬式の時も一生懸命に手伝ってくれた。

1人で夜を過ごしていると、何だか、悲しいが涙は出ない。

歳が歳だから。

悪いことは数年前から、聴いていたので。


今、外は大雨。

これが、涙雨と言うものだろう。

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独りぼっちの兵隊 羽弦トリス @September-0919

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