第2話 貴方が聴くもの
(ザザ……ザザ……雑音の入るレコードのヴァイオリン演奏。椅子を引いてから座る音。2人が向き合い座った様子)
せっかく……貴方の耳に……私の中の音楽を入れられると思ったのに……音楽以外の音が入ってしまいますね……。私の古さゆえでしょうか……。それともレコードとはこのような物なのでしょうか……。このノイズも含めて……私の音楽を……聴いてくださるのですね……。雑音も含めて私の事を……好きと言ってくださるのですね……。嬉しい……。
(ヴァイオリンの音、やや大きくなる。雑音も小さく聴こえる)
なぜ……私を選んでくださったのでしょう……。アリアがお好き……。そうなのですか……。アリアを聴き続けたかった……。私ならその望みを……かなえられます……。貴方が私に針を落として命を与えてくださった……。私にとって貴方は全ての始まりで……今の私の全てです……。
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