【番外編 ④】 気持ち良くなりたいです
春ちゃんが我が社に入って一年が過ぎた。
(画像)
https://kakuyomu.jp/users/kansou001/news/16818093086852251051
新人の試用雇用だった彼女も無事正社員となり、一通りの仕事を覚えた彼女は我が課の強力な戦力と成っていたが、ついでに遠慮も無くなったのか悪癖も披露するようになっていた。
春「へたれ課長~、あたしの酒が飲めないんてすかあ~!?」
…こいつ普段の顔からは全く想像がつかないレベルの…いわゆる酒乱だった。
既に新人教育担当の任は解かれている筈の俺だったが、課の定例飲み会での春ちゃん係の任は課員一同全員一致にて俺に押し付けられ続けていた。
この中には、いつの間にか春ちゃんと付き合いはじめた、同期入社の五十嵐まで含まれており、「何でてめえが面倒見ないんだ!」との俺の言に対して、
五十嵐「どうせ酔っ払っているとHも受け付けてくれないし速攻で別れたくなる自信がある」
とのことで…
どうやら春ちゃんの処女は目出たく喪失しているらしいのだか…
春「課長~聞いてますか~」
はいはい、聞いてませんよ~
春「私…すんごく悩んでるんですよ~」
「はいはい、めんどくさいなあ」
春「セックスが気持ち良く無いんです」
「ブ~~~~っ!」
春「助けてください!課長の責任で!」
「おい!五十嵐!!どこ行った!?」
ヒロシ「五十嵐ならさっき用事あるとかで早めに宴会場離れましたよ」
あの野郎!勘が良いなっ!
「なら、後は独身のお前に任せる。頼むから春ちゃんの相手を…五十嵐から奪っても構わんっ!」
ヒロシ「嫌ですよ、俺ももうすぐ結婚…」
「うちだってまずいんだよ!沙織は怖いんだよ!」
ヒロシ「あ~奥さんからは三月さんの監視を頼まれてますので、適当にあること無いこと吹き込んで…」
「てめえの婚約者の美幸ちゃんの連絡先を俺が知らないと思ったか!」
ヒロシ「み…三月さんまさか…俺の美幸にまで手を…」
「出してませんっ!」
春「課長~課長~気持ち良くなりたい~」
「あ~もう、どうやってこいつ大学時代、処女を守り続けられたんだ!?」
ヒロシ「新歓コンパで大暴れした後、大学時代はお酒封印していたらしいですよ」
「…じゃ何で今、こんなに飲んでるんだよ」
ヒロシ「…三月さんがそばにいるからでしょ?」
「…」
ヒロシ「全幅の信頼ってやつでしょ?間違っている気はしますけどね」
「う る せ え!!」
―
―
―
春「す~す~」
…寝よった…
これでまた、こいつを家まで送って行かなきゃいけないのか?
五十嵐がいれば任せて…別にホテルにしけ込もうが知ったことでは無いのだか…
仕方が無いので、
『もしもし先輩?またあんたの娘、酔いつぶれてるんだけど』
鈴『三月くん、あんたまたうちの娘を潰したの?』
『勝手に潰れたの!今からタクシーに乗せるから受け取り宜しく』
鈴『無理!旅行中』
『…は!?』
鈴『春もいい大人なんだから何とかするでしょ?』
『…今まで何ともなって無かったよね。どうせ家の鍵も出せないよね!』
鈴『んじゃ三月くんに任せるわ』
『…は?』
鈴『ついでに抱いちゃっても良いわよ?母親のあたしが許すわ』
『あんたが許しても嫁が許してくれないんだけど!?』
鈴『まあ、何とかして!じゃ~ね~』
『いや!先輩ちょっと待っ…切りやがった』
困ったなあ…沙織のやつ
春「う~~ん…みっくん…好き…」
本当にどうすりゃ良いんだ!?
誰か知恵を…プリーズm(_ _)m
後輩との口約束がトゲになって祟る件 ヘタレちゃん改 @kansou001
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