第57話 ”ゲーム”の終わり
「さて、雫の強さはどんなもんかな。」
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■ステータス
名前 :雫
使役者:加賀見 景
称号:小天狗
LV:1
ランク:H
〇パラメータ
・HP:100
・MP:40(60)
・ATK:12
・DEF:12
・AGI:16
・DEX:12
・INT:20
・RUK:11
〇スキル
<アクティブ>
・神通力
・魔法(風・土)
・一刀両断
<パッシブ>
・見切り
・飛行
・刀術
・MP容量増加(大)
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・神通力
消費MP:任意
能力
神通力と呼ばれるこの世ならざる力を操るスキル
イメージによってさまざまな現象を引き起こすことができ、消費するMPがあれば、出来ないことは少ない。
操れる神通力は熟練度、消費MPにより変化する
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・魔法(風・土)
消費MP:任意
能力
風、土系統の魔法が使用可能
使用できる魔法は、使用者のイメージによって形成される
イメージの強度は、消費するMP量と熟練度によって変化する
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・刀術
消費MP:なし(パッシブ)
能力
対象の刀を装備した戦闘時に補正(大)
刀戦闘時は、「刀動作補正(大)」、「ATK補正(中)」、「DEF補正(中)」、「AGI補正(中)」を取得し、以下スキル「一刀両断」を使用可能になる
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・一刀両断
消費MP:3
能力
対象の刀を装備した戦闘時に使用可能
上段から振り下ろす軌道の一撃を放つ
対象のAGIが高いほど威力が増す
威力、振り下ろす速度は熟練度によって変化する
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「雫はどちらかというと、魔法職のようなステータスだ。だけど、刀術スキルがある。刀はどこかで調達してあげる必要があるな。」
「いえ、主。刀はここにあります。」
雫はそういうが、手に持っているのは黒色の扇だけだ。
不思議に思っていると、雫が扇を振り、まさかの刀に早変わりしたではないか。
「まさか、その扇が刀になるとは驚きだ。」
「はい。この扇は普段は鉄扇として使用しながら、主に神通力や魔法の補助用の道具となります。けれど、近接戦もこなすために刀に変化させることもできる優れものなのです!」
雫は驚いた私をみてほほ笑むと、得意げに刀の説明をしてくれた。
少し話すと、雫は最初の冷静な感じとは異なり、こちらを揶揄う小悪魔的な一面がありそうなことがわかった。
一通り、一人と一体の確認ができたので、ついでに自分のステータスも確認する。
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■ステータス
プレイヤー名:加賀見 景
所属:日本
称号:一意槍流(初級)
LV:11 ⇒ 14
〇パラメータ
・HP:260 ⇒ 350
・MP:80 ⇒ 110(165)
・ATK:25 ⇒ 34(45)
・DEF:25 ⇒ 34
・AGI:20 ⇒ 30
・DEX:34 ⇒ 50
・INT:30 ⇒ 40
・RUK:20 ⇒ 23
〇スキル
<アクティブ>
・力学
・亜空庫
・武器生成(槍)
・修練場(槍)
・魔法(雷、水) ★NEW
・一意槍流(初級)
・無槍
・突進 ★NEW
・龍甲 ★NEW
・疾風 ★NEW
<パッシブ>
・見切り
・魔力視 ★NEW
・MP容量増加(大)
・金剛力 ★NEW
・病毒耐性(小) ★NEW
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私のステータスは、相変わらずDEXの伸びが凄く、遂に一つだけ50を超えてしまった。
他のステータスも伸びは悪くない。
LVが上がるほど経験値が必要になる仕様のため、猿神との戦いでは、龍亀よりは貢献度があったとみられ、かなりの経験値をもらえていたようである。
病毒耐性(小)は、エリクサーを使用した効果で手に入れていた。
「とはいえ、スキルがだいぶ多くなって見にくくなって来たな。非表示とか、変化があった個所だけ表示とかにできない・・。おっ、出来た。」
色々いじっていたら、スキルの非表示設定等ができるようなので、後で良い感じに設定しておこう。
そうこうしているうちに、大分時間がたってしまっていた。
「加賀見く~ん。もうそろ、終わったかな~?おっ、終わってそうだ。良かった、良かった!」
奴の声が途中からしないなと思っていたら、どうやらどこかに行っていたらしい。
「神よ。報酬は選択し終わりました。これで、他に説明いただいていない事項がなければ、私は問題ありません。」
「んっ?なにか、加賀見君の言動にトゲがあるような気がするけど・・。まあ、いっか!それでは、これにてクリア報酬の授与は終わりで~す。これから、ゲーム開始前の場所に戻すよ。」
その時、私は奴に聞いておこうと思っていたことを思い出す。
「神よ。一つ教えていただきたいことがあるのですが。」
「ん?なんだい、言ってごらんよ。今は機嫌がいいから、大抵のことは答えちゃうかも!」
「ありがとうございます。それは、人類の武器である銃についてです。モンスターに対して、明らかに剣や槍といったものよりダメージが少ないのはなぜなのでしょうか?」
私の質問に奴は少し考えていたようだが、回答を返してきた。
「あ~。それはね、銃には君たちのATKの恩恵が無いからかな。つまり、HPを削る能力が銃にはないから、ATK0で単純な威力のみってこと。君も実感していると思うけど、HPのダメージの軽減効果はかなり凄いんだ。ATK0だと、ほとんどの威力をなくしてしまうほどにね。」
「銃にATKのステータス値が無いからですか・・。なるほど、納得はできませんが、実際にそうなっているのですから、理解はできました。ありがとうございます。」
「うんうん。実はステータスを有効化すると、君たちも同様の効果を得ているよ。だから、加賀見君のステータスならただの銃器ならほぼ効かないね!!凄いな、スーパーマンだww」
私はどうやら、人間を止めていたようだ。
これから、全世界の人間のステータスが解放されていくと、銃という絶対的な暴力装置が効かなくなり、個人のステータス、スキルが有無を言わせる、そんな世界がやってきてしまうのかもしれない。
これからの未来に暗雲を感じていると、奴は締めにかかっていた。
「それじゃあ、加賀見君。また会おうね。次もこんなエキサイティングなゲームで、僕を楽しませてよ!」
「私は貴方を楽しませたくて、頑張っているわけではないんですけどね。ただ生き残ることに必死なだけですよ。」
奴の言葉に、つい皮肉を返すが、奴は意にも介していないようだ。
「ははっ!うんうん、やっぱり加賀見君はいいね!僕のことを本心では恐れていないのは、本当に極々少数しかいないよ。流石は、My favourite toy.」
奴が、そう言うと私の視界が暗転し、元の基地の会議室に戻ってきていた。
「なにが、「最もお気に入りのおもちゃ」だ。いつか絶対に目に物みせてや・・りたいな。」
最後に日和ってしまったが、とりあえず奴への報復を心に秘め、周囲を見渡した。
畑中さんや他のメンバーも無事に戻ってきたようだ。
「加賀見さん。良かった。ちゃんと全員いるようです。」
畑中さんが点呼をとり、お互いの無事を改めて喜ぶ。
すると、会議室に様々な人が乗り込んでくる。
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