完走した感想です。予想外の連続!
- ★★ Very Good!!
衝撃的な導入から回想として語られる、よくあるテンプレ異世界チート転生。
……と思いきや、中盤から物語は予想外の壮大な次元にシフトチェンジ!
なるほどそっちの方向に行くか!と膝を打ちながら読み進めました。
『力を持つ者の責任』という言葉が前半から登場しますが、これも月並みなセリフではなく、後半に進むにつれて意味が変わってきますね。
話は壮大ですが、チートで最強の力を身に付けた主人公の内面は、前世のニート時代の臆病さや不器用さ、ある種の薄っぺらさを引きずっていて、等身大の青年らしさを失っておらず愛おしいです。自分としては「そこはそうじゃないだろ……!」と何度ヤキモキしたことか!
そんな彼も終盤にかけて愛と覚悟を身に付け、成長を感じられて、最後まで見届けた満足感がありました。
戦闘や情景の描写も読みやすく、キャラクターそれぞれにしっかりとした立場や背景があり、世界観にどっぷり浸って楽しめました。
チート転生ものを読み慣れている読者ほど驚きは大きいと思います。
特に男性読者には共感しやすく、魅力的な作品ではないかと思います。