真っ直ぐ行けよ行けば分かるさ

 運動神経が怪しいくせに、「マニュアルの方がかっこよくね?」という謎の理由で普通車の教習はマニュアルで受けました。

 クラッチのつなぎ方は上手いと褒められたのです。坂道発進もお手の物です。しかし、車幅の感覚が上手く掴めない私の敵は、S字クランクと駐車でした。


 二輪ならば、幅は左右対称ですが、車は助手席分の幅があるわけで……。しかも性格が大雑把ですから、「見える障害物がなければまっすぐ進めばいいじゃない」と、断頭台の露と消えた某国王妃のようなセリフを吐きかねません。(お菓子云々は実際に彼女が言った言葉ではありませんが)

 縁石に乗り上げ助手席に座る教官を恐怖のどん底に陥れ、何度ブレーキを踏まれたか分かりません。なんとか及第点を貰うまで頑張りましたが、今やれと言われたら絶対に拒否します。

 すべての道は直線であるべきです。(暴論)


 二輪の急制動教習では調子に乗りすぎて空を飛び。

「モブ鳥空を飛ぶ」参照

https://kakuyomu.jp/works/16818023211762011649


 路上教習でも調子に乗りすぎて教官をぶち切れさせ、路肩で説教されて逆切れ。笑

 そんな過酷? な過程を経て運転免許を取得した日に、疲れ切った顔の担当教官から「君は外で運転しない方が良い」とお墨付きをいただきました。


 バイク担当のおっちゃん教官が「免許取れた人から俺のハーレー乗せてやるぞ」と言っていたので、私は取り立てほやほやの免許を握り締めておっちゃんの元へ向かいました。

 しかし、おっちゃんが指差したのはタンデムシート。それはそうです。普通自動二輪で乗れるのは400㏄まで。ハーレーダビッドソンは、教習用に導入されているものでも750㏄です。大型二輪の免許がないと乗れません。


 (#・∀・) 騙したな!(騙してない)


「なんで自分で乗れると思った」と、当たり前のことを突っ込まれつつ、後ろに乗せてもらって、教習所の外の道路を走りました。

「いえーい! ふぉーーーー!!!」と騒いでいたら「手ぇ離すなあ! しっかり重心傾けろやああ!」と怒られました。

 あ、バイクは後ろの人も運転者に合わせて重心を傾けないと危険です。まさに人馬一体な乗り物ですね。そういうところもバイクが好きな理由の一つです。


 そんなこんなで野に放たれた危険な免許保持者となった私は、その後数々のやらかしを経験していくことになるのであります。


 最初の生贄は弟だぞ!☆


路上編につづく。

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