ある夏の思い出

井ノ中 エル

ある夏の思い出

ガリガリ君といえば、みんなにはどんな思い出があるだろうか?

夏休みの暑い1日にコンビニや駄菓子屋で友達と買ってたべながら遊んだとか、当たり棒を羨ましがったり羨ましがられたり、そんな思い出があるんじゃないだろうか?

そういうお前はどうなのかって?

もちろんぼくにもそういう思い出はある、がちょっと君たちの想像とは違うかもしれない

ぼくもまさかあの1本のあたり棒であんな思いをする事になるなんて……想像もしなかったからね。


小学五年生の夏休み中、ある暑い日のことだ

家にいてもすることがなかった「ケンちゃん」、「ゆうた」、そしてぼくこと「タカシ

」の3人は公園に遊びにでかけていた。

そうして公園を鬼ごっこや、かくれんぼで目いっぱい走り回り、全員が汗でびっしょりになった時のことだ。

「そこの駄菓子屋行ってアイス買おうぜ!」

誰かがそう提案した。そこの、とは公園のすぐとなりにあるおばあさんが経営する駄菓子屋のことである。

時刻も3時、ちょうどおやつの時間だ。ましてこんな汗だくで食べるアイスはさぞ格別だろう。

ぽくたちの中で異議を唱えるものはもちろんおらず、皆で買いにいくことにした。

ほどなくして駄菓子屋に着いたぼくたちは迷うことなく、全員がガリガリ君を手にしていた。安くて美味しいしボリューミー、しかも当たりが出たらもう1本という高いギャンブル性!

ぼくたちの欲求を満たすのにこれほどコストパフォーマンスが良いものは無い。

ケンちゃんとゆうたはコーラ味を。そして僕は王道を征くソーダ味を。

それぞれがガリガリ君を手に公園へ戻るといざ開封。取り出してすぐ夢中でかぶりつく3人。

「あーだめだ、ハズレだ〜」

「俺もだよ〜」

一瞬で食べ終えたケンちゃんとゆうたのふたりが残念そうな声をあげる。

まぁそんなものだろう、きっとぼくのも当たらない。そんなあきらめ90パーセント、だけどちょっぴりの期待が10パーセントといった心境で食べ進めていると

「え!?うそだろ!?」

我が目を疑わんばかりの光景だつた。それは小さな1枚の木の板に燦然と輝かんばかりに現れた妖しくも神々しい魅力を放つ3文字の刻印

「あ、当たった〜!!」

そう…あたりである。脳裏に過ぎる「あたりが出たらもう一本」という文言。

次は何味をもらおうか、コーラかな、いやもう一本ソーダも…いやいやせっかくタダなんだしゲテモノも…。確定した報酬を前に頭の中は妄想で1杯になる。

その刹那だった。

「イィヤァァァァァ!!!」

凄まじい雄叫びとともに振り下ろされる一撃

「ぐッ!」

瞬間意識を正常に戻し横っ飛びで回避。

ドゴーン!!!

振り下ろされるその直前に感じた凄まじい殺気のために間一髪避けることが出来たが…

バキバキバキ!!

近くの大木が代わりにその大斧の如き一撃をうけ無惨にも一刀両断に切り倒される。

倒れた大木は凄まじい土煙を起こし、目の前の敵の姿を見失わせた。

「まずい…だが!…ぬぅええええい!!」

全神経を右こぶしに1点集中させそのまま地面に叩きつける!

ドゴーン!ボシュウウウウ!

叩きつけた拳の着弾地点を中心にドーム状の爆風をおこし、周囲の土煙を晴らすことに成功した…が、周囲を見渡しても誰もいない。しかし獣のごとき生存本能が敵の位置を瞬間的に察知させる。

「上か!」

見上げると遥か上空からそのミサイルの弾頭が如き爪先をこちらに向け猛スピードで落下してきている。おそらくこちらが見失っている間に大気圏を突破し、そのままこちらに照準を定めて渾身の蹴りを放って落下してきたのだろう。全身に神々しく美しい炎をまとったそれはまさに、一筋の流星の如し。

だが、その美しさに見とれてる場合ではない。このまま直撃したら五体はバラバラに吹き飛ぶだろう。だがいまさら避けることも叶わない……!ならば…!ええいままよ!

「ぬうえりゃああああ!!」

「イィヤァァァァァ!!!」

左腕に全神経を集中させ、敵の蹴りにぷつける。

巨大なエネルギーとエネルギーのぶつかり合いは大爆発を引き起こし、半径10m内の物質全てを吹き飛ばした!

「あれも耐えるとは…やるね!」

凄まじい蹴りを受け止められても平然と宙返りで着地すると、男は不敵に笑みを浮かべそう賞賛した。男の顔を確認してやはりと思う…。敵は予想していた通りだった…。

「なぜこんな攻撃を仕掛けてくる…!?ゆうた!!!」

ゆうたこと波智密遊太(はちみつゆうた)、同じく小学生五年生でサッカー部の男!

あれほどの蹴りを放てるのはサッカー部である彼以外に予想は出来なかった。

だが…

「俺たちに争う理由などないはずだ!なぜこんな!?」

眼前で再び戦闘態勢に移行しようとする男に問いかける。俺たちは本来友人のはず…、こんな戦いをするような間柄ではないはずだ…本心からそう思っていたが故の問いかけだった。

しかし、ゆうたはこちらの思いとは反対に冷酷な声で告げる

「争う理由?ふふ…簡単なことさ…!君のもっているそれだよ!!」

それ?指さされたポケットの中から1枚の木の板を取り出す…。

ガリガリ君のあたりの棒…。

「ボクたちは当たり棒を求めていつもあのアイスを買っていた!!だが君はボクたちよりも先に…いや!ケンちゃんより先にあたり棒を手に入れた!!」

ケンちゃん!?そうか…あいつもハズレを引いていた…この戦いの裏で糸を引くのはあいつだったか…!だがなぜそんなことであいつが…?

依然動揺するこちらなど気にも止めることなくゆうたは続ける。

「ケンちゃんを絶対の盟主とするボクたちの中ではそれは反逆にも値する唾棄すべき行為!そしてそんな反逆の芽は…」

ゆうたが先程までとは比べ物にならない殺気を放つ!くる!!

「全てボクが摘み取るのさ!!!」

身構える間も無いほどの猛スピードの蹴りをまともに受け吹き飛ばされる!

「ぐぅあ!!」

しかし俺もこの程度ではくたばらない…

「…!ツア!」

受け身を取り、そのまま一旦体制を立て直すためにその場を飛び退く。やつの話が確かなら敵はゆうただけでなく、ケンちゃんもだ…!

仮にここでゆうたを倒せたとしても続くケンちゃんとの戦いで勝てる見込みは限りなくゼロに近いだろう。

今はすこしでも身を隠し、体力を回復させなくては…!しかしどうやらそうもいかないようだ…。

「うふふ…逃がさないよ…タカシィ!!」

おぞましい叫びを上げながら跳躍するゆうた。また大気圏を突破し上空から隠れたこちらを見つけ出してあの一撃を放とうというのだろう。まして今回は相手の方がはるかに体力に余裕がある…!

今度あんなものをくらえばもうひとたまりも無いだろう…。…どうする…!?

「…!あれは!」

まわりを見渡し一直線にそこに向かって走り始める。この状況を打開するには……あれしかない!

「はぁ…はぁ…!」

先程のダメージが凄まじく走っていると全身が痛む、だがここで止まっては命はない!悲鳴をあげる体に鞭打ち、まさに疾風迅雷のごとく駆け抜ける!

「アハハ!どこに行こうとも逃げられないよ!大空の狩人と異名をとる僕が、確実に君を狩ってあげるからねぇ!!」

上空から奴の声が響く、そろそろこちらに近づいてきているようだ!時間が無い!

「はぁ!はぁ!あそこだ!」

なんとか間に合った!ダイブする形で目的の物体をキャッチすると即座に体制を立て直し、上空の標的に狙いを定める。

刹那、上空20m付近まで迫ったゆうたが雄叫びを上げながら再び炎を全身にまとった流星のごとき蹴りを放つ!もうここしかない!!

「死ねぇぇぇぇぇ!!」

「お前はこいつを…蹴ってろ!!」

あらん限りの力でそれを殴りつけ上空にぶっ飛ばした!

「な!?これは!」

流石のゆうたも驚愕したようだ。空中は自分の領域だとでもいわんかのように余裕をかましていたところに唐突に狙いを定めて攻撃されたのだから…

「こんなばかな!!」

奴が蹴ったもの…そう、それはサッカー部員が本来蹴るべきもの

サッカーボール。

ゆうた自身が今日公園であそぶた目にもってきていたものだ。パンパンに空気が入って、頑丈なその硬いボールにさらにこちらの全身全霊のパンチのパワーを加えたそれはゆうたのミサイルの弾頭が如きつま先に命中し、渾身の蹴りの威力を殺した。

こうなってはもうこちらのものだ。

「狩られる側の気持ちはどうだ?ハンターさん?」

「ぐ!おのれぇ!」

いまさら姿勢を変えることもできずただ落下するしかないゆうた

「ま、まずい!!」

「いまだぁぁぁ!」

体勢を立て直す隙など与えはしない。その隙を逃さず全身の力を振り絞り跳躍し

「うぉらぁぁぁ!」

渾身の右ストレートを炸裂させた。

「ぐぅアアア!!」

モロに食らって吹き飛んだゆうたは気絶し、しばらくは戦うことは出来ないだろう。

なんとか難を逃れた…だが…

「むしろここからなんだろう?なぁ、

ケンちゃん?」

背後からただならぬ殺気を感じ、その主に声を投げかける。

こいつとの戦いが残っているからこそ、先程の一撃目のゆうたの流星脚を左手で受け止め利き手である右手は温存していたのだ。身体はもうボロボロだが、まだ戦うことはできる!

「ふ、流石にやる…それでこそタカシよ…」

羅王門 拳三郎(らおうもんけんざぶろう)こと俺たちのガキ大将ケンちゃん。

クラスメイトであり、空手部の彼は周囲でも覇王と渾名され、それに恥じぬ絶対強者として君臨していた。

そんな彼にまず質問をぶつける。

「なぜ、ゆうたとの戦いの際、2対1で戦わなかった?そうすれば余裕で勝てただろうに」

やつの狙いは当たり棒、それを欲するなら2対1で襲えば確実のはず、だがそれをしないことに違和感を覚えていた俺はそれを問うた。するとケンちゃんは事も無げに答えた。

「ふん!知れたこと。2対1で戦うなど漢の恥よ。そんなことをして欲しいものを手に入れるくらいなら自ら死を選ぶわ!」

あくまで真っ向から一対一の戦いを望む…。おそらくゆうたの奇襲も彼が独断でやったことだろう。それほどまでに忠義を誓わせる凄みが、この漢には確かにあった。

そんな漢が欲するあたり棒はやはり魔性のものであると言わざるを得ない。手にした当たり棒をみつめ、改めてそう思う。これがためにこんなに長く厳しい戦いを……。辺りはもう夕暮れ時になりそろそろ5時の鐘が町中に鳴り響こうとしていた。

「その当たり棒よ!」

夕焼けを背にケンちゃんが口を開く

「我が欲するものはその当たりの棒ただ1つ!故に貴様にチャンスを与えてやろう!」

「チャンス?」

「うむ!その当たり棒を渡し、我が軍門に降れい!その命をここで散らしたくはあるまい!!」

もう折れて渡して帰った方がいい。そう告げるかのように5時の鐘が鳴り響く。揺れる俺に覇王は続けて告げる。

「さもなくばこの5時の鐘が…貴様のレクイエムとなろうぞ…?」

有無を言わせぬ恐ろしい迫力……。

たしかに、ゆうたとの戦いで身体はとうに限界を迎えている。ここで折れるのが利口だろう。だが…

「断る!これは俺が当てたものだ!他人に寄越せと言われて渡すくらいなら俺もよろこんで死を選ぼう!!」

折れるつもりなど毛頭ない、初めての当たり棒をこんなことで渡してなるものか!そんな不退転の覚悟で覇王にそう啖呵をきった。

するとケンちゃんは大笑し

「ふ、フハハハハハ!!良いぞ!ならばここで貴様との雌雄を決するとしよう!!」

凄まじい覇気に圧倒されそうになるが、構えをとる。

一瞬の油断もできない…1秒が何分にも何時間にも感じるような極度の緊張の中で両者構えたまま睨み合う。

すると先程まで赤々と美しい夕焼けを映し出していた空に黒雲が塗り込め、土砂降りの雨があたりを埋めつくした。

「フハハハハハ!!天も我らの決戦に沸いておるわ!!」

「……」

バシャーン!!

雷鳴と同時に戦いの最終幕が上がり両者が動き出す!

「どりゃあぁぁぁぁ!」

「ぬうああああああ!」

凄まじい雄叫びとともに両者の拳が激突する!その様相はまさに竜虎相打つ!

両者1歩も引かぬ互角の戦いが繰り広げられていた!

だが…

「ぐぅ!」

先ほどのゆうたとの戦いのダメージが残っているこの身ではとても長くは戦えそうにない!

ならば…!

「なんだ!もうおわりかぁ!?」

距離を取り、全身の力を抜き、ただ1点相手の迫り来る音を聴く

「ならばここで死ねぇぇ!!」

「見えた!!」

刹那、ズボンのポケットから取り出した木の板を凄まじい速度で振りぬく。

交差する2つの影

「な…!」

一瞬時が止まったような静寂のなか、静かに告げる

「まともに食らったものは後に気づく」

「が…あ…!」

ズバシャア!!

再び動き出した時間とともに、無数の斬撃がケンちゃんを刻む。

「その当たりの刻印とともに斬られたことを…!」

「グアアァ!!」

ケンちゃんの身体に大きく「あたり」という刻印が刻まれ、血しぶきとともに花開く。

剣道部に入ってからの修行の日々、そして強敵との戦いの果てでようやく見出した居合の極致であった。

ドサリと倒れるケンちゃんに駆け寄り問う

「なぜこんなことを?」

本心からだった。ゆうたにせよ、ケンちゃんにせよかけがえの無い友人であり本来争うべき相手では無い。なのになぜこんな血塗られた戦いをせねばならなかったのか…。

「ふ……それほどの強さを身につけたのならばよいだろう…話してやる…」

静かにケンちゃんは続ける

「古来よりそのガリガリ君の当たり棒を狙って、手に入れた人間を無惨に惨殺する組織が存在する…ヤツらの名はホームランズ…」

聞き覚えのない名前だ。だがその名からは得体のしれない恐ろしさを感じる。

「ホームランズの連中は、ホームランバーこそが至高と考え、ガリガリ君を愛するものたちを許さない。まして当たり棒など手にしようものならすぐに殺しにかかってくる」

「もしかしてケンちゃん…おまえは…」

友の真意を理解し、たまらず問いかける

「あぁ、それを手に入れたお前がこの先生き残れるのかの力試しをしたかった。もし我らに勝てぬようならそれを奪い戦いに参加させない…それが目的だった…だが、ふ…余計なお世話だったようだな…」

ケンちゃんは満足気に微笑む

「ケンちゃん…おれは…」

「良い…。それにとても良い戦いだった…!これならお前に託したままで大丈夫そうだな…!」

倒れたままの友人にかけることばも見つからず狼狽しているその時だった。

「ケンちゃん!やばい!やつらだ!ヤツらがきた!!」

ゆうたが血相を変えて報告しにきた。

ヤツら…?まさか!

「ふ…休んでいる場合では無さそうだな…」

「その気なんだね…。じゃあしょうがない!ボクも付き合おうか!」

ふたりが立ち上がり、迫る声と足音の方向を毅然とした表情で睨みつける。

「ま、待てよ!2人とも!さっきの戦いでもうボロボロのはずだろう!?」

俺ももうボロボロだが、2人も相当のダメージのはず…これ以上は!

「おやおや!誰の心配をしてるのかな?」

「フハハハハハ!貴様の方こそボロボロだろうがタカシ!ここは我ら2人に任せておけ!」

迫り来る軍勢、100人やそこらではないだろう……。これほどの組織なんて!

「な、ならばおれも!」

「おやそうはいかないよ?さっきは君に負けていいとこなかったからねぇ?今度はボクが美味しいとこもらわなくちゃ!」

「然りよ!とっとと!」

ケンちゃんが俺の身体を持ち上げ空中高く、放り投げる

「帰るがいい!!」

「け、ケンちゃん!ゆうた!」

遠のくふたりに手を伸ばそうとするが思いとは逆に身体はどんどん離れていくそんな中

「ではな!貴様との日々!楽しかったぞ!!我らの愛するガリガリ君の未来を!任せたぞ!!!!」

天にも響き渡るかのような大きな声でケンちゃんが叫ぶ。

「ケンちゃん!ゆうた〜!!」

離れていく彼らの最後の表情は…どこか満足気だった。

〜〜〜

「さて、これほどの大群?どうするつもり?」

「無論!命尽きるまで1人でも多く地獄へ連れていくのみよ!!」

「フフ!そういうと思った…。じゃあボクもお供するよ!地獄へね!ガキ大将ケンちゃんの1の子分だもの!」

「フン!抜かしよる!!」


その2人の戦いぶりはまさに鬼神の如き奮戦ぶりであり2人は立ったまま息絶えたという。

その姿は仁王像のようであり、まさしく阿吽の2人であったのだろう。

〜〜〜

とまぁこんな話さ、ほどなくして世界中を巻き込む戦いが始まって今に至る。

あれから40年、ぼくは世界中の当たり棒を集めつつ、ホームランズとの戦いに身を投じることになってしまったんだ。

ん?自分の運命を呪っているか?だって?

はは、そんなこと考えやしないよ。

だってこの運命はぼくのかけがえのない友人と最高のガキ大将に託されたものなんだから…。

でも、そうだな…ひとついまでも引っかかっていることは…あのとき駄菓子屋に行こうぜ!って提案したのは何度思い返してみてもぼくたち3人の中の誰かの声じゃなかった…。あの声がなければ、もしかしたら今も彼らと平和に暮らしていたかもしれないと思うと…あれはなんだったんだろうね…?

と、どうやらお出ましのようだね。じゃあ1人残らず食らってやろうか!

 

 そう言って男は駆け出した。その手に今は亡き親友たちの忘れ形見を携えて


   

                 完

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