Trick vore Treat

Trick vore Treat


街はHalloweenの夜。大人も子どもも様々なコスプレに身を包み、喧騒の中で楽しげな声が飛び交っている。日本ではいつからかHalloweenがコスプレ祭りの日となり、大人も堂々と仮装を楽しむ一大イベントになっていた。


かつては子どもたちが「Trick or Treat!」と言ってお菓子をもらい歩く姿が定番だったが、今では誰もが好きな格好で街を練り歩き、お菓子と一緒に祭りの賑わいを味わうのが当たり前になった。


「まぁ、悪くないな」と俺も例年通り、スーパーで珍しいお菓子を買い込み、家でゆっくり楽しむつもりだった。Halloweenの日ぐらい、少し豪華なお菓子を選ぶのも一興だと、自分に言い聞かせて。


袋を開け、お菓子の一つひとつを手に取って眺めていると、突然「ピンポーン」と玄関のチャイムが鳴った。こんな時間に誰だろう?


「またセールスか?この忙しい日に…」


少しイラッとしながらも、インターホン越しに覗くと、そこには驚くほどリアルな狸娘のコスプレをした女性が立っていた。狐や鬼の仮装も見かけるが、彼女の狸姿はとびきりの完成度だ。まるで本物の妖怪が現れたかのような迫力に、しばし見惚れてしまう。


「Happy Halloween! トリックゥヴォアトリート!」と、彼女は愉快そうに声をかけてきた。Halloweenの夜だし、少しぐらい付き合ってもいいだろう、と俺はドアを開けた。


だが、その瞬間??視界が真っ白になった。


気づくと、周りの景色が自分よりも遥かに巨大に見える。頭が混乱する中で、自分が小さくなってしまったことに気づく。


「な、なんだこれは!?」


すると、狸娘が俺をじっと見つめ、楽しげに微笑んだ。「あなたが小さくなったんですよ。私がちょっと魔法をかけたので」


「ふざけるな!こんなサイズじゃ生活できない!元に戻してくれ!」


「嫌です。だって、あなたはもう元の生活をする必要がないんですから」


そう言うと、狸娘は俺を摘まみ、顔の近くへと持ってきた。


自分体が口唇小さい事を嫌でも意識する


俺の体をじっくりと観察し、舌なめずりをしながら目を細める。


「え?まさか……お、俺を食べるつもりなのか?」


「その通り。あなたは美味しいお菓子さんですからね?」


恐怖に駆られながら必死にもがくが、彼女の大きな指にしっかりと掴まれ、動けない。狸娘は、俺を軽々と掲げて口元へと運び、まるでじっくり味わうかのように舌を這わせ始めた。冷たい唾液が肌を包み込み、ぞわりとした感覚が全身を走る。


「や、やめろ!苦しい……!」


「可愛らしいお菓子ですねぇ。さっきから逃げようとする動きがまた食欲をそそります」


狸娘は俺を口の中に入れると、口腔内で舌を使ってゆっくりと舌で押しつぶすようにして味わっていた。


舌の裏に敷かれたりしてこれじゃまるで舌布団だ


口内は湿気と熱気に満ちており、息苦しさに目がくらむ。


「う……嫌だ!死にたくない!」


「ふふ、そんな声を出すと余計においしそうですよ」


俺は必死に彼女の口の中で抵抗し、何とか喉に押し込まれないように口蓋弁に掴まる。


もし落ちた時の場所が気管に入ればワンちゃんコイツを殺して生還できそうだ

それか、鼻の方に行けば一旦難を逃れる事が出来る


しかし、狸娘は「ごくり」と一つ喉を鳴らすと、俺は食道へと送り込まれてしまった。


俺は食道の中で抵抗して食道を押し広げた


「んっっっ!」

食道の中でつっかえることに成功した、そしたら食べ物が胃に落ちるように捕食者は胸を叩いた


押し流されるようにして、俺は彼女の体の中へと吸い込まれていく。途中でどんなに抵抗しても、彼女の筋肉が波のように押し寄せ、不随意筋の蠕動運動によって食道が収縮と弛緩を繰り返し、俺を"お菓子"として次第に奥へと誘い込んでいった。


そして、ついに広がりのある空間、彼女の胃袋の中へと到達した。


胃の入り口の噴門は固く閉ざされていて、息苦しく、暗く、湿気の漂うこの空間で、俺は絶望の中でもがいていた。胃の壁を叩きながら、かすかな希望を捨てずに抵抗を続ける。


その時、くぐもった声が胃の外から聞こえてきた。


「あなたはこれから私の胸になり、お尻になり、そして私の妖力になるんです。感謝してくださいね」


その声に、俺は再び胃壁を叩き、無駄だと分かっていながらも助けを求めるように叫ぶ。


「た、助けてくれ!こんなところで終わりたくない!」


しかし、狸娘は無慈悲に笑い、「あら、お腹が鳴ってますね。美味しいお菓子さん」と言うと、腹の奥で俺の存在を楽しんでいるかのようだった。


その後も抵抗を続けたが、次第に力が抜けていき、やがて完全に動けなくなった。そして体が胃の出口十二指腸の入り口である幽門を通り抜ける、胆汁がかかってとても臭い、意識が朦朧とする中で、狸娘の声が遠くから聞こえてくる。


「Thank you fo me、って言うんでしたっけ?」


そうして俺は、狸娘の一部となり、彼女の力の源となる運命を受け入れるしかなかった。

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