伏姫

作者 黄鱗きいろ

80

29人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★ Very Good!!

主人公の視点から語られる「姉様」は話を通して絶対的な象徴である。
あまり触れるとネタバレになってしまうので言及は避けるが、姉様の語り口調や立ち振舞などが、この話をホラーとして相応しい色に染めているように思う。
それでありながら、主人公が終始感じている「幸福」があるため、一人称で語られる世界はとても優しい。
甘い優しい世界と恐怖の世界が隣り合わせになることによって、独特の雰囲気を損なわずに最後まで読めるようになっていると思う。

★★★ Excellent!!!

悪夢の中を旅させられたような短編小説です。

日常から、すっと夢幻の世界に入り、そこでぐるぐる出口がなく彷徨う感じが、面白いです。たぶん、話は、読者のみなさんが思いもよらない方向に転がっていくはずです。終着点がどこに行くのか――皆さんの目で、たしかめてください。

★★★ Excellent!!!

この作品はTwitterに上がっていた頃から追い掛けてましたが、一話一話の重厚さと小さい故に抱く純粋な狂気のようなものが色んな所に散りばめられている作品だなと印象を受けました。
夢なのか、幻なのか、現実だったのか、最後まで読んでも分からないその真相は読者が解釈するしかありません。千差万別の結末が此処にはあるのではないかと思います。背筋を生暖かい、気持ちの悪い悪寒が駆け抜けますが、それもまた快感の一つだと私は思っています。謎の答えを自分で見つけるために、是非読んで頂きたい一作です。

★★★ Excellent!!!

昭和の古き良き情景に、憧れの象徴のような女学生のフセさん。そして大きな犬の八房(秋田犬でしょうか)。ノスタルジックな中に織り交ぜられるホラーファンタジーに夢中になりました!
妖しさと無邪気さ、残虐さがそれぞれのキャラクターに秘められていて、魅力的でした。また彼らが彼ら同士、慈愛に満ちている様子が伝わりました。

個人的にこういう雰囲気が大好きなので、読み返させて頂きます(ノ´∀`)ノ

★★★ Excellent!!!

美しくもグロテスクで血なまぐさい、極上の悪夢のような作品です。エピローグでスッキリと目が覚めていますが、後味の悪さは残されています。
悪趣味で身も蓋もない、けれどどなたにも読みやすく作られていて、そこも凄いなと思います。振り切る事と同じくらい、バランスを保つこともまた難しいのだと。