ライムライト

ライムライト

月も瞬きする眩い灯り

冷たい毛布の中の

青白い足先まで照らして

もれなく老いて朽ちる

そういう運命だからと

途中で降りようとする僕を

終幕まで連れて行こうとする

光になれない人々の

涙の温度など君は

知らないのだろうね

憂鬱と解放に挟まれた

日常でいいんだよ

金曜夜と月曜朝にいて

心揺さぶるあの魔物に

もうすっかりやられてる

彼らとともにゆっくりと

裏側の物語を

紡いでゆくから、と

奇跡みたいな距離を超え

届いた君の光を

僕は静かに遮断した