レトロゲーム攻略情報局
矢木羽研(やきうけん)
ファミコン
【FC】ドラゴンクエスト3 職業と転職の考察
注:こちらはファミコン版の情報です。スーパーファミコンなどのリメイク版については以下URLからどうぞ。
https://kakuyomu.jp/works/16818093082577347116/episodes/16818093083101914679
【転職の基本】
リメイク版と比較すると、レベルごとの能力上限が非常にタイトになっており、能力強化目的で転職する意味は薄い。特に、戦士の力と体力、武闘家の力と素早さなどは、キャラメイクから吟味無しで育成してもほぼ上限値に達するゆえに、転職しても同量程度までしか育たない。
とはいえ全く無意味というわけではない。たとえば転職が必須の賢者の場合、どの能力も普通に育てていれば上限に達することはないので、転職前の能力がある程度は残る傾向にある。さまざまな人のプレイデータを比較してみると実感できるかも知れない。
注意点はHPとMPである。本作では「レベルアップで体力(賢さ)が上昇したとき、連動してHP(MP)が増える」という仕様なのだが、転職直後では「体力(賢さ)が上昇したにも関わらず、HP(MP)が増えない」という事態が頻発する。これは体力(賢さ)のみならず、HP(MP)にも上限が設定されているためらしい。ダーマ周辺でレベルアップする時、少しだけ意識して吟味する(体力だけが上がった場合はリセット)と良いかもしれない。
戦士の素早さのようにほとんど伸びない(システム的には最初から上限値オーバーしている?)能力は転職による引き継ぎが効果的である。「上限値を上回っていた場合はランダムで+1成長する」という仕様により、元の値がどうあれ同程度に成長していき、結果として転職前の能力の分だけ底上げされた状態となる。
戦士・武闘家・商人といったもともと呪文を覚えない職業は、たとえ転職で呪文を覚えていても祈りの指輪を使えない。リメイクでは改善されたファミコン版独自の仕様なのでしっかり把握しておくこと。
【勇者】
物語の主人公。転職はできない。能力的には「呪文が使えて、素早さが多少はある戦士」といったところ。序盤はレベルアップが遅いのでお荷物に感じるが、もちろん普通に強い。
なお、全職業のうち最も女性にするメリット(というか男性のデメリット)が大きい。勇者が誘惑の剣(メダパニ)を使えるか否かというのは、メタル狩りの効率に大きく影響する。他の職業なら自力でメダパニを使ったり、ドラゴラム+ピオリムのようなより効果的な手段を採れるのだが、勇者にとっては誘惑の剣や毒蛾の粉を使う以外に方法がない。消耗品である毒蛾の粉を毎回仕入れるのは大変な手間とコストがかかる。
余裕があればレベルアップの直前にセーブし、パラメータを吟味したい。特にMPの成長はかなりランダム要素が大きい。また、力の種や素早さの種は勇者に与えよう。特に素早さの種は恩恵が大きいので、できれば最大値の+3を引くまでセーブしてやり直したい。攻撃も回復もできるので星降る腕輪と最も相性がよく、素早さを伸ばすことの利点が多い。
命の木の実も勇者に与えるのがおすすめだが、賢者と分け合ったほうがいいかも知れない。しばらくは保留してボス戦などの山場の前に調整するのが無難。
ドーピングについて補足すると、スタミナの種と賢さの種は与えてはいけない。普通に使うとHPとMPの成長を阻害するだけである。255→0にオーバーフローさせて急成長を狙うという裏技もあるのだが、普通にクリアするだけなら必要ない。
【戦士】
力と体力(HP)がよく伸び、他はほとんど伸びない。成長も早く、序盤から終盤に至るまで非常に頼もしい。しかし魔法効果のある武器を手に入れるまでは攻撃以外にやることがないので戦闘が単調になるのが欠点である。素早さの低さは雑魚戦で不利に働きやすく、特にファミコン版はオートターゲットがない(攻撃時点で敵グループが全滅していると空振りになる)ことにも注意。運の良さが低いので状態異常に弱いのも難点。
戦士そのものはゲームを通して強力なのだが、一人の戦士を転職させずに使い続けるのは非推奨。せっかくの成長の早さを活かせない(終盤は成長期を過ぎて能力が飽和しがち)。おすすめのパターンはLv20になったら即座に悟りの書で賢者にすることである。レベルアップも早く、またHPが高いので生き残りやすい(経験値を取りこぼしにくい)ので転職可能になるまでが早い。HPと力を引き継いだ屈強な賢者として活躍できる。賢さが低いのも追い風で、転職後の成長を阻害しない(転職後に賢さが無駄に高くなっていると上がりにくくなり、結果としてMPも上がりにくい)。
ちょうど戦士の弱点が目立ってくるタイミングでもあるし、戦士を賢者にすることで呪文の使い手を増やすことができる。標準的なパーティ(僧侶と魔法使いがいる)なら全員が呪文を使えるようになる。本作では、特に上の世界のボス戦において補助呪文(ピオリム・ラリホー・ルカニ・スクルト・バイキルト)が非常に効果的なので、勇者を含めた4人がかりで使いまくるというテクニカルな戦い方が可能。リメイク版のように眠りの杖や魔封じの杖が無いので、自力で唱える必要がある。
なおLv20即転職のつもりで戦士を使うのなら、商人との比較が重要。詳細は商人の項で述べるが、戦士と比べて成長が早く、HPで劣るが守備力は高めになる。ただファミコン版の場合は貴重なカタカナネームのデフォルトキャラを活用するという意味でも、最初から戦士を連れ歩くモチベーションが高くなるかも知れない。
いずれにせよ、非呪文職を賢者にすることで、最初から加入している僧侶と魔法使いを必ずしも使い続ける必要が薄くなり、早期転職の選択肢を取りやすくなる。ファミコン版ではとにかくHP不足に悩まされるので、早期に戦士や武闘家に転職させることでパーティの総合力を強化しやすくなるのだ。準最強武器である魔神の斧がバラモス城にあるので活用したいところだ。
戦士は成長が早く、装備品さえ揃えれば転職直後でも即戦力になる。バラモス戦などを控えて戦力に不安がある場合は、遠慮なく僧侶や魔法使いから転職させてしまおう。HP200くらいまでならすぐ上がる。転職で作ると低すぎる素早さや運を多少は補うことができるのも大きい。高レベルの呪文は逃すことになるが、いずれ賢者が覚えてくれるという前提があれば安心である。
王者の剣を勇者が装備すると、最終的にはレアドロップ抜きでも魔神の斧と稲妻の剣が余るようになるので、最終パーティに戦士が2人いると無駄がない。ちょうど、初期パーティの僧侶と魔法使いを戦士にしてしまえばよいのだ。愛着のあるキャラを半端なレベルで転職させることに抵抗があるのなら、いっそ新規に作る(この場合は僧侶Lv20→魔法使いLv21のつまみ食い推奨)のも手。
【僧侶】
リメイク版のようにタフガイで最大HPを増やしまくったり、袋いっぱいの薬草に頼った無茶ができないので、単純にヒーラーとして需要が高い。一般的には必須扱いされ、よほど極端なプレイでもない限りそれは間違ってもいないはずだ。
本作では意外にもデバフ(弱体化)の使い手で、マヌーサ・ルカニ・ラリホー・マホトーンといった、雑魚はもちろんボス相手にも通用する強力な補助呪文を覚える。特にルカニ(守備力を0にする)が、魔法使いではなく僧侶の呪文になっているというのは何度見ても絶妙な采配だと思う。
CDシアターや漫画『ロトの紋章』(先代パーティ)などにおいて、僧侶から賢者に転職するのが正規ルートのように扱われがちだが、個人的にはあまり推奨できない。僧侶と魔法使いは呪文習得のためにそのまま使い続けるか、転職するにしても役割を変えてパーティの行動選択肢を増やすという形が望ましい。
僧侶の転職先としてふさわしいのは賢者よりむしろ通常職で、成長が早く装備品を活用できる戦士、素早いヒーラーになれる武闘家、呪文を極められる上に水の羽衣を装備できる魔法使いの、いずれのパターンも効果的だと思われる。パーティの欠点を補う形が望ましい。
転職タイミングはなかなか悩ましい。Lv20(バシルーラ)、Lv24(ザオラル)、Lv28(ザラキ)、Lv30(ベホマ)と有用な呪文が多い。理想的にはLv38(ザオリク)が欲しいが、運用面を考えるとそこまで待つのはやや重い。
対バラモスを考慮するならベホイミがあれば十分で、下の世界に行ってしまえば回復リソースはどうにでもなるので、実際のところはLv20でさっさと戦士か武闘家に転職してしまうのがおすすめかも知れない。ただし非魔法職になるとMPが半減するので、前半の山場であり、ゲームを通じて回復リソース管理が最も厳しいネクロゴンドの洞窟の突破難易度が上がる。ゾンビキラーを活用してアタッカーにもなれるので、ここを抜けるまでは僧侶のままでいることを推奨する。現実的には早くてもLv24のザオラルを覚えたあたりだろうか。
【魔法使い】
武器に頼らず強力な攻撃ができるうえに、貴重な範囲攻撃の使い手である。キャラメイク時はHP1桁もザラで、その後もほとんど伸びなくて泣きそうになるのだが、レベル20になるころには僧侶と遜色がなくなってくる。しかし防具は悲惨で、上の世界ではみかわしの服くらいしかまともなものがない。呪文のみならず毒針を装備できるので早い段階からメタル狩りができるのは隠れた長所。
高レベルの呪文はあまり出番がない(アイテムで代用できる場合が多い)ため、打たれ弱さを補うために早めの転職が推奨されることが多い。オーソドックスなのはレベル21でバイキルトを覚えた直後に戦士か武闘家にすることである。この段階で転職するのであれば、どちらかといえば武闘家のほうが中盤で活躍しやすいのでおすすめできる。ただしすでに武闘家がいるなら戦士が無難。
転職させずに使い続けると、レベル30台で素早さがぐんぐん伸びていく。戦士へ転職する場合の下地としては最適で、全呪文マスターの戦士を作るなら賢者よりも僧侶→魔法使いルートのほうがおすすめできるくらいである。逆に、素早さが上る前に転職するのなら武闘家にしてテコ入れするのが望ましい。
ファミコン版では水の羽衣を装備できる唯一の職業である。これは光の鎧と並び、呪文だけでなく炎と吹雪(ブレス)耐性を持つ貴重な防具。吹雪をフバーハ無しでも軽減できるのは勇者と魔法使いのみである。このため、終盤で僧侶を魔法使いに転職させるという選択肢が発生する。
【武闘家】
戦士と比べて成長は遅いが、素早さが非常に高い(星降る腕輪があれば中盤でカンストするが、原則他のキャラに持たせたほうがよい)のと、装備品が限られている一方でパラメータ自体が高いのが強み。レベル/256の確率で会心を出せるという固有能力もある。装備品は本当に少なく、特に耐性防具を全く装備できないのは致命的とも言える。
戦士とどちらが強いかはしばしば論戦になるのだが、個人的には「序盤は戦士、中盤は武闘家、終盤は戦士」が比較的有利だと思われる。中盤においては金欠と無縁なのも頼もしい。終盤の戦士は転職前提なので、素早さの不利をある程度はカバーできることも考慮している。
序盤は素早さ以外の成長が鈍いが、Lv10前後からぐんぐん伸びるようになる。ちょうどカザーブで鉄の爪を買うタイミングであり、このあたりから一気に強くなっていく。とはいえHPは勇者より低めであり、フル装備の勇者と比べると守備力も劣るので油断は禁物。
いかづちの杖を最も有効的に活用できる。勇者の素早さを伸ばして星降る腕輪を持たせておくと、稲妻の剣とのコンボで殲滅を狙える(特にフロストギズモを倒せるのが大きい)。職業としての武闘家が最も輝くのは、いかづちの杖入手からネクロゴンドの洞窟突破(シルバーオーブ入手)までではなかろうか。盾と兜が装備できないのを逆手に取り、できるだけ薬草を持たせておくと地味に便利。
転機はバラモス戦である。そろそろ金欠も解消されるので、金を払ってでも強化したい頃合いだが武闘家は装備を更新できない。HPも伸び悩んでくる。長期戦では素早さの高さも活かせない。とにかく武闘家に対して不利に働いてくる。バラモス戦を乗り切ったとしても終盤は回復手段が増えるので速攻戦術の利点が薄れ、武闘家自身の打たれ弱さというデメリットはなおさら目立ってくる。
最初から武闘家を入れていた場合、ネクロゴンドの洞窟を抜けてバラモス戦を控えたタイミングで賢者にしてしまう手もある。ただし武闘家を使い続けるにしても、転職させるにしても、戦士を入れてスタートするよりも攻略のペースは落ちてしまうことに注意。
クリアまで使い続けるなら最初から入れるのではなく呪文職からの転職で作り、役割を増やしておくと腐りにくい。せっかくの素早さを打撃攻撃とアイテムのみに使うのはもったいない。僧侶か魔法使いから転職させると、耐久力を補強しつつ素早くなれる。魔法使いからなら耐久力補助の恩恵が大きく、僧侶からなら先制ニフラムやバシルーラが強力。
変則的なパターンとしては、武闘家→戦士で素早い戦士(バトルマスター?)を作る選択肢もある。呪文を使えないということは必ずしも不利ではなく、パーティの先頭でも防御コマンドが使えるという強みがあるのだ。個人的には邪道として封印しているのだが、防御キャンセル技を活用するのなら理想的である。
素早さは基本的には長所なのだが、本作のエンドコンテンツである闇ゾーマ戦においては逆に足を引っ張ってしまう。奴の素早さは255なので、後手を取る前提で行動するほうが戦いやすいのだ。まあ十分に育った武闘家であれば、会心狙いで強引に倒すこともできるのだが。
【商人】
成長の速さはピカイチである。レベル20までの経験値を比較すると、次点の戦士よりも約6000ポイント以上も早く到達する。つまり賢者に最も近い職業だと言える。
固有能力のお金拾いは「1/4の確率で獲得金の1/8+1ゴールド」の模様。期待値としては、序盤は+1ゴールドの恩恵が大きいので約5%くらい出るが、次第に3%程度に収束していく。あまり当てにしないこと。以下に実際に検証したデータをまとめている。
https://kakuyomu.jp/works/16818093082577347116/episodes/16818093089474564861
戦闘面では、多少は育つ素早さ(身の守り)と異様なコスパのターバンもあって、守備力では戦士より高い(戦士は鋼の鎧や鉄仮面で上回るが、商人と比較できるような時点では買う余裕はないだろう)。HPはさすがに戦士に劣るとはいえ勇者とはほぼ同等であり、前衛として決して弱くはない。レベル20で賢者にする前提であれば、おそらく総合的には戦士より強いのではなかろうか。
序盤は最強なので2人入れて(つまり勇者・商人・商人・僧侶)、魔法の鍵を手に入れたあたりで育ちの悪い方を魔法使いに入れ替え、後のバーク建設の礎にするという手も考えられる。どちらかといえばロールプレイ重視だが、商人の特性(ターバン装備、お金拾い、バーク建設)を最大限に活用するという意味で面白みはある。
地味に、隼の剣を装備できる。他に装備できるのは勇者と賢者のみである。悟りの書の複数入手が非現実的である以上、呪文を覚えたキャラを最終的に商人にするという選択肢が存在することを覚えておきたい。大抵の場合は新規に作成した遊び人を賢者にしたほうがよいのだが、愛着のあるキャラ(特にデフォルト限定のカタカナネーム)を最強にしたい場合は一考の余地がある。
【遊び人】
はっきり言って連れ回すのは苦行である。遊びは完全な無駄行動で、リメイク版のように役に立つ行動は全くしない(逆に味方に被害を与えるような行為もしないのだが)。稽古着とターバンという最序盤の高コスパ防具を装備できるが、それが(戦士などと比べて)相対的な強みになるはずもない。初期パーティに入れるのなら洒落のつもりで連れて行こう。
運の良さが非常に高く、たとえLv20で即転職させても賢者のステータスに色濃く残り続ける。これにより状態異常に強くなる(物理攻撃の回避率などには影響しないようだ)のは一応の長所である。
ヒントとして「防御」コマンドだけは遊んでしまっても有効である。いわゆる防御攻撃と同じで、コマンドを入れた時点で効果が成立するのだろう。もし連れ回す場合は覚えておくと役に立つ。
実用目的では、あくまでも2人目以降の賢者を作る前提でのみ使用する。他のメンバーを差し置いてまで起用する状況が思いつかないので、クリア後のやりこみの範疇だろう。
ちなみにファミコン版では他の職業から遊び人に転職することはできない。つまり、どうやって呪文は使えず、MPも0のままである。
【賢者】
呪文のエキスパートにして、体力や力もそれなりに伸びていく万能キャラ。それゆえに成長は遅く、クリア時点では呪文を覚えきっていないこともしばしば。しかし本作では有用な呪文は低レベル帯に多いので、半端な状態でも十分活躍できる。
遊び人以外からの転職には悟りの書が必須で、原則として一品物である(アカイライが超低確率で落とすらしいが)。一般的には僧侶や魔法使いからの転職が推奨される。確かにMPを考慮すると、最初からMPがあるこれらの職業からの転職が有利なのだが、戦士などからの転職で0からスタートしても不足は感じにくい。それだけ成長率が良いのである。
前述したように、パーティ全体の強化という観点からは非呪文職(戦士・武闘家・商人)からの転職のほうがおすすめである。道中では呪文のエキスパートというよりは「最低限の呪文を使える軽戦士」くらいの感覚で運用したい。FF風にいえば「伸びしろのある赤魔道士」といったところか。
最重要呪文はLv37のモシャスで、これは隼の剣を装備できる賢者だからこそ活用できる。このゲームの最終チャレンジとも言える闇ゾーマ撃破の鍵を握る存在である。なお普通のゾーマを倒すだけならLv30でベホマを覚えた程度で十分だろう。
賢者にしたキャラはそれ以降の転職を考える必要がなくなるので、命の木の実をはじめとするドーピングを気兼ねなく行えるのも強み。
【おすすめ転職パターン】
・戦士Lv20→賢者
序盤を支える前衛としての役割を果たしつつ、その能力を活かしたまま新たな道を目指す。転職によって素早さと運の良さの低さをカバーでき、賢さが低いことについてはむしろプラスに作用する。一度は試してほしい、超おすすめのパターン。
個別解説でも書いたが、戦士を賢者にすることで、僧侶と魔法使いに転職の自由度が生まれるという間接的なメリットも大きい。
・武闘家→賢者
戦士の代わりに武闘家を連れている場合、ネクロゴンドの洞窟突破後が転職タイミングである。バラモス戦および終盤戦ではあまり活躍できない(特に闇ゾーマ撃破を最終目標にする場合)ことを踏まえたもの。
武闘家としての経験は無駄になってしまうのだが、力とHPに加え、最初から素早さが高い賢者というのは心強い。役割を終えた職業を、転職でしか作れない職業に入れ替えるという感覚である。
・魔法使いLv21(バイキルト)→武闘家
最終パーティに武闘家を入れる場合、早い段階で転職できる(それだけ経験値を入れられる)パターンがおすすめで、それならばバイキルト即転職が有用な選択肢だと考えられる。ボス戦では真っ先にスクルトで守りを固められるのも強み。余談だがこのパターンで転職させたキャラは、RTA界隈では「バコタ」の愛称で親しまれているらしい(DQ4におけるボスキャラ由来)。
呪文よりもいかづちの杖を振っていることが多いだろうが、相手によってはヒャダルコを唱える選択肢を取れることも意識(火に強い鎧系やドラゴン系など)。ちなみにこれに限らないが、呪文習得はランダムなので必ずLv21になる直前にセーブしておこう。
なお、このレベルで転職させた場合、デフォルトの武闘家よりも力の初期値が低くなることが大半だろうが、もともと武闘家の力の成長力は非常に高く、吟味しなくても上限値に抵触するほどなので実害は無いはずである。
普通にエンディングを見るまでは大活躍するキャラだが(対ゾーマ戦には薬草を持ち込むのがおすすめ)、闇ゾーマ相手には荷が重いどころか半端な素早さが逆に足を引っ張ってしまう。新たにバイキルトを使える戦士を育てることをおすすめする。
・魔法使いLv21(バイキルト)→戦士
パーティに最初から武闘家がいる場合は2人もいらないので、こちらのパターンがおすすめ。単純にHPが高いというのはそれだけで強い。勇者のHPならすぐに抜き去るくらいに成長する。バラモス戦の時点で魔神の斧をちゃんと活用できるのもポイント。
・僧侶Lv20(バシルーラ)or Lv24(ザオラル)or Lv30(ベホマ)or Lv38(ザオリク)→戦士
MPを犠牲に耐久力を増す。ついでに攻撃アイテム(稲妻の剣・雷神の剣)も使える万能型に。純粋な戦士にはない最低限の素早さを確保しつつ、それでもやっぱり遅いので仲間のドラゴラムの後にピオリムをかけてはぐれメタルを焼き払うというコンボも可能。
難しいのは転職タイミングで、最初から僧侶を使い続けるのなら、早くともネクロゴンド(ゲームでも屈指の回復リソースが要求される)の洞窟を抜けてからが望ましい。具体的にはバラモス戦に備えて転職して鍛え直すのがベターか。高レベルの呪文は意外と使い道がないので、即転職でもあまり問題なかったりする。
アレフガルド以降に転職させる場合、経験値に余裕があるので魔法使いを挟むのも手。最低でもバイキルトまで覚えておけば戦術の幅が広がり、闇ゾーマ相手でも活躍できる。
・僧侶Lv20(バシルーラ)→武闘家
魔法使いを戦士にするなら、僧侶の方を武闘家にしてしまうのも手。最大の魅力は、勇者(星降る腕輪装備)とのダブルニフラムで、地獄の騎士やホロゴーストを素早く消し去ってしまえること。もちろん高速でラリホーやベホイミが使えるのも頼もしい。稲妻の杖との相性を考えると、武闘家の前職としては魔法使いよりもふさわしいと言える。
難点はこのレベルで転職させるとザオラルを覚えられないこと。かといってザオリクを覚えてから転職させても、ザオラルのためにMPを温存することを考えると呪文を使いづらくなる。ネクロゴンドの洞窟を突破するには「祈りの指輪が使えるザオラル要員」が欲しいので僧侶のままでいるべきか、武闘家で素早くなって死亡リスク自体を減らすべきか、悩みどころだ。
結局、個人ではなくパーティ全体の役割を考慮すると、武闘家(元魔法使い)、僧侶、賢者(元戦士)という並びが安定することが多い。さらにレベルを上げれば賢者がザオラルを覚えるので問題なくなるのだが、このあたりのペース配分は好みがでるところだろう。
・僧侶Lv20(バシルーラ)→魔法使いLv21(バイキルト)→戦士
小学生がやりがちなつまみ食い転職だが、要は最低限の呪文と高い耐久力を両立したキャラというわけで、決して弱くないどころか闇ゾーマに至るまで対ボス戦で非常に強力な働きをする。道中では武闘家の素早さが欲しくなるのだが、安定性では圧倒的に戦士である。もちろん、呪文のエキスパートとして賢者を別に立てておくこと。
クリア後に作ってもよいのだが、初期メンバーの魔法使いと僧侶を交換転職させるのもあり。バラモス戦では回復はベホイミ程度で十分であり、HPの高さによる安定性に加え、全員が回復できるという汎用性が大きい。参考までに勇者がLv30まで育つ経験値(約17万)で上記ルートをたどると戦士Lv25となり、HPは200を軽く超えて勇者とほぼ同量になる。
実用的には、ネクロゴンドの洞窟を突破するまでは戦士にせずにMPを確保しておいたほうがよいだろう。Lv24のザオラルやマホカンタを目標にしてもよい。ただし習得呪文に差を付ける場合、見た目で区別するために男女別にキャラメイクするなどの工夫が必要かも知れない。
なお魔法使いを後にしたほうがMPが多少高くなってお得だが、編成次第では逆順でも構わない。ちなみにLv21転職の場合、遊び人→賢者のほうが必要経験値が多い上にMPも少なくなるので注意。
・僧侶Lv38(ザオリク)→魔法使いLv40(パルプンテ)→戦士or武闘家
いわゆる最強キャラだが、実用面というよりはロマン的な側面が強い。僧侶Lv41で覚えるメガンテはお好みで。遊び人→賢者よりも必要経験値が少なく済む上に、MPも高くなる(一応、転職前にLv80くらいまで上げる前提なら賢者が有利らしいが)。
なお武闘家をLv99まで育てる場合、パルプンテは覚えておいたほうがよい。はぐれメタルを単独で狩りやすくなるのだ。パーティを組んでいる場合のパルプンテは大混乱のリスクが大きいが、一人旅なら気兼ねなく使える。リメイク版と異なり、2匹倒した時点でその戦闘における獲得経験値がカンスト(65535)することに注意。ゆえにルビスの塔で、はぐれメタル6匹を全滅させてもあまり美味しくない。素直にリムルダール周辺で修行しよう。
【結論編成】
勇者
・星降る腕輪装備。素早さの種を2個食わせて素早さ+6(倍増で+12)
・力の種も全て勇者に与える
・女性にしておくと、誘惑の剣が使えるのでメタル狩りで便利
戦士または商人
・Lv20で賢者に転職。以降はずっと賢者のまま
・ドーピングはラックの種。必要に応じて命の木の実
僧侶
・ネクロゴンドの洞窟を突破後に戦士に転職。Lv24(ザオラル)以降が望ましい
・転職後は祈りの指輪が使えなくなってしまうことに注意(以下の魔法使い→武闘家にも言える)
・転職後にHPが200を超えたあたりがバラモス戦の目安
魔法使い
・Lv21でバイキルトを覚えたら武闘家に転職
・いかづちの杖を持たせておく
・ボス戦でのバイキルト・スクルトの他、雑魚戦でもヒャダルコを活用
いろんなパターンで冒険してみたが、結局のところ一番安定するのが上記のパターンであると思う。最終的な戦力のみならず、場面ごとのパーティバランスも考慮すると、「勇戦僧魔(カンダタ2撃破まで)」→「勇僧魔賢(船入手後の修行期間)」→「勇武僧賢(中ボス撃破からネクロゴンドの洞窟突破)」→「勇戦武賢(バラモス撃破からエンディングまで)」というのは隙がない。
低レベルで転職した武闘家と戦士の使い方が面白い。せいぜい50程度のMPをどこでどう使うかというリソース管理の妙味である。
戦士を使うとデフォルトメンバーをそのまま最後まで活用できる。かわりに商人を使うと、ちょうどDQ3に登場する職業を遊び人以外すべて活用したことになり、これはこれで面白い。難易度はあまり変わらないと思うのでお好きなほうを。
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