第11話 剣士マヤ ②

「………………………………………王城で、選考会、ですか?」


「そうだ、女子だけの騎士団創設に向けて、試験的に始めてみるそうだ。」


「………………………………………何故、で、しょうか?」


地方貴族には、女性騎士がいるらしいけど、王室には無かったはずで。


「第一王女が、王位継承権第一位だからだ。」


………………………………………つまり、第一王女様は、誰かに狙われているってことかな?


「………………………………………私にも合う条件なのでしょうか?」


「ああ、十四歳から十九歳までの、未婚で婚約者もいない女子が条件だそうだ。」


………………………………………つまり、私は、条件に合って、採用されれば解任されるまで、父母を始めとした親族からの婚約婚姻のプレッシャーから解放されるのかな。


「………………………………………受けますっ、いえ、受けさせてくださいお願いします!」


「ああ、既に内定の内示を貰っている。」


「………………………………………えっ、何故ですかっ!」


まさか、もしかして、そんな訳が?


「条件に合うのが、お前しかいなかったからだそうだ。」


………………………………………やっぱり!

そんな事じゃないかとは思えたけど、まさかのそんな訳で。

年頃の貴族子女で、婚約していないのが私だけだったなんて。


「登城は、明日だから、すくに準備するように。採用されたら、もう二度とここには戻れないだろう。心して準備するように。」

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破滅ルートよサヨウナラ!番外王女と行く異世界転生物語 じん いちろう @shinn9930

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