第40話 JK、熱砂の都市でバザールを満喫する その7



 思い出したのは、入り口で見た恐ろしい看板だ。



窃盗せっとうを行う者に許される刑罰は、腕の切断までである。』



 あわわわわっ、やばいやばいやばい! いらん伏線回収してしまった。



 どうしよう、どうしよう?



 もういちばちかあれを試すしかない?


 あたしは震える両手でスマホを握っていた。



「ば、バーコード決済、できますか?」



 店主はポカンとし、おじさんは慈悲のかたまりのような微笑をたたえていた。


 そして黙って銀貨を一枚、屋台の上に置く。




 ああああああああ゛あ゛あ゛ッ!!


 おじさんの優しさに全あたしが泣いた。



 てか、もう無理! 恥っず、めっちゃ恥かいたじゃん!


 OFF! OFF! 頼むからこの無理やり円に翻訳する機能だけ、OFFにしてくれ。



「待て待て、これじゃ百クローナにしかならない!

 二百クローナだと言ってるだろ?」


「おや、ギガントラットの頭骨ならせいぜい七十クローナがいいところでは?

 お騒がせしたことなら謝罪いたします、残りは迷惑料ですよ」



 ……ん? クローナ?


 えっ、〈ライブラリ〉ってOFFにできたの!?



「チッ、知っていたのか。まあいい、銀貨は助かる。

 最近は貧乏人が銅貨を積んで買い物をしていくことが増えたからな」



 店主は文句を言いながらも、バラバラになった骨を集めて風呂敷に包んでくれた。


 それを手の上に載せられると、はみ出していた空洞の眼窩がんかと目が合ってしまう。



 てかあたし、こんなのかぶった原始人ファッションでイキリ倒し、ちょー感謝してる! とか言ってたのか。


 消してくれ、記憶から……



 このあとすぐ、スマホのバッテリーも切れた。




 お金、どうやっておじさんに返そう?




★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



さあさあ、皆様がた!

この辺りでまた、我ら吟遊詩人にを頂戴したく存じます



お楽しみいただけているなら、

ぜひ❤ハートによる応援を!


引き続き一座のもよおしをご覧いただけるならば、

目次の欄、あるいは小説のトップページよりフォローを!


☆☆☆のレビューを頂戴いただけるならば、

もっとも光栄に存じます


最新話の下手しもて、あるいは小説のトップよりレビューの項目から

どうぞお待ち申しております


もちろん☆ひとつでも、☆☆ふたつでも、大変嬉しく思いますよ



皆様のお心ざし次第では

かたたる吟遊詩人の歌声にも、いっそう熱が入ろうというもの!


よろしいですかな?



それでは紳士淑女の皆様がた、

今少しカガラムの風景が描かれるようですが、

次章は新たな登場人物を迎えることになりそうです!


ここでお席を立つのはしゅうございますぞ?



ではまた、ごゆるりとお楽しみくださいませ



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



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