⑱「偶然?それとも守ってもらった?」

こちらは今から・・20年以上前の話になります

当時、ある経理の仕事に就いておりました。

机を覆うほどのお金の山を数え・・(TT

金融機関に出向きお金の出し入れをするそんな毎日でした

朝から晩までクタクタになるまで働いておりました


夏真っ盛りのとても暑いその日、いつものように

郵便局で30万ほどを下ろし・・

封筒にソレを入れ・・

次の銀行へと

私はとても急いでおりました

加えてこの暑さ・・

もうろうとする意識を何とか保ちながら

車を発車させました


次に行く銀行のルートはふたつ!

    ↓

①車が行き交う大きな通りを進む

②住宅街の中の道をゆっくり進む


それまでは必ず①大きな通りを選択しておりました

・・が・・

その日、その時に限って・・なぜか・・

(たまには住宅街の方を通ってみよう)

とそう思ったのです

私は好奇心もあり・・住宅街の小道に入りました

閑静な雰囲気

吹く風も穏やかで

そこをゆっくり、ゆっくり走りました


そして!いざ、目的の銀行へ!!

30万の入った封筒を確かめようとバックを

開けてみたのですが

なんと!!見当たりません@@

一瞬、血の気がひきました

車のどこかに落ちてるのかも?

そう思いあちこち探したのですが

やはり見当たりません

もう心臓はバクバクドキドキ

顔は真っ青・・


(30万だよ・・・)(XX

(弁償なんて無理!無理!)


色んなことが走馬灯のように頭に浮かびました

亡くなった人間とほぼ同じ精神状態^^;w


とりあえず、車から降りました

ドアを閉め・・ふと前を見たとたん・・

驚きを通りこして

思わず目が点になりました@@


ワイパーの上に・・チョコンと何かが乗っています

(えっ@@)

それは探していた30万が入った封筒でした@@

(えっ@@)

思わず二度見しました・・信じられなくて・・


とにかくホッと安堵するとともに・・

どういうことなのか・・考えてみました・・

いや、考えるも何も答えはひとつ(--b


私は郵便局から銀行まで・・

ずっとワイパーの上に封筒を乗せたまま

車を走らせていたのです・・


今、考えても大汗な出来事ですが

もっと大汗なのは・・

仮に大通りを通っていたならば??

激しい車の往来・・スピードもあがり・・

確実に封筒を落としていたことでしょう

仮に封筒を見つけたとしても

あの車の量の中で拾うのは危険きわまりないことです


本当になぜあの時、あの道を通ろうと思ったのか?

いつもは決して通らない道なのに・・

手元の封筒を握り締めながら

偶然?それとも守っていただいた・・

とても不思議な気持ちになりました。






























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不思議?だった話。 野の花 @rinkadesu

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