またね

「またね」

とあなたは言った。あなたには私に再び会うつもりがあったというわけだ。

私はあなたに「またね」とは言えなかった。自分が長くないことを知っていたからだ。その純真な瞳に「さよなら」なんて残酷なことは言えなかった。

あれから数年。なぜか僕は生きている。

「ほら、また会えた」

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140字小説(文被31題参加作)(2024) 夕緋 @yuhi_333

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