第2話 ぐちゃぐちゃ

今日も学校だ。

いつものように工事の音で周りは騒音だらけ。

枕の下には芥川龍之介の羅生門が置いてある。

朝食は食べない。

どうしても食欲が湧かないんだ。

鏡を見ると頭には包帯、目にはクマがある。

包帯のことを聞かれてもあいつらのせいとは言えない。

証拠がないから。

鈴木は匿名アカウントで投稿した。

俺が何を言っても無駄だろう。


学校に言っても楽しいことなんてない、友達なんていないから。

誰でもいいから友達が欲しい。

自分が嫌ってない限りだが。

女子は全員嫌いで特に鈴木が大っ嫌い。

憎たらしいあの顔はいやでも覚えてる。

女子はすぐ喧嘩するのが嫌いなんだ。

顔でしか判断しないし。

男子もまだマシな奴はいるが嫌いだ。


今すぐ鈴木の顔面をぶん殴りたい。

いつも思っている。

学校に行くために足を引きずって登校する。

電車の音がうるさい。

学校についても教室には入る事はできない。

鈴木たちがドアを占領しているからだ。

中庭にある円形ベンチに座ってYouTubeを見る。

これがいつものルーティーンだ。

雨で濡れたぐちゃぐちゃの地面を踏んで教室へ向かう。

授業はゲームをするやつか勉強するやつかの二択。

俺は勉強している。

鈴木や周りの奴らはゲームばっかり。

昼時には食堂は混むが、食堂から一番近い俺ら一年生が一番なことが多い。

ただ俺は食堂には行かない。

いや、行けないの方が正しい。

鈴木がいるからだ。

俺もたまに行こうとするが一番前の席にあいつがいるせいで食欲が失せる。

悪い時は暴言吐いたり、ゴミをぶん投げてくる。

口をおさえて俺を見るあいつの姿は無能な猿のように見えた。

あいつのいないところで吐いていたが、それがバレたのかあいつも同じことをしているせいで余計無能に見える。

今日だって空腹に耐えきれず我慢して買ったコロッケも、30分後にはぐちゃぐちゃに反吐となって出てくる。

そんな俺にある日悲劇が起こった。

先生に生徒指導室でへ呼び出しをくらった。

何も悪いことをした記憶はないと言ったが無視をされた。


「お前、鈴木から聞いたが鈴木に会うたびに口を押さえて暴言吐いてるらしいな。」


は?

そう思った。

俺は先生からの圧力と嘘の出来事に驚いて何も言えなかったが。

吐きそうにはなっているが本人の前で口を押さえて暴言吐いたことなんて一度もない。

むしろあいつのやったことだろう。


「お前鈴木から聞いたが、嫌いって言ったらしいが、あいつ何もやってないって言ってたぞ。あと「嫌な近づいてくんな」って。」


あいつから聞いた言葉だ。

あいつが俺のことを友達だと思っていた頃、向こうから近づいてきたんだ。

俺は避けたが。

自分の罪を他の人になすりつけている。

先生も先生だ。

強制的にはいと言わせるような圧迫面接のような感じだ。

賄賂でももらってんのか?

ただ指導中は黙ることかはいしか言えない状況だったせいであいつに謝罪しないといけなくなった。

屈辱的な感情だ。

あいつに復讐したい。

初めてあいつに対してこんな感情か出て来たのは初めてだ。

この日、謝罪の日に俺はあいつに復讐する事に決めた。

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罪人ヘ罪人を こんにゃく @konnyakku0405

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