閑話1

お盆でちょっとゴタゴタがあり、更新できませんでした。

今後も描き続けますので、途中ですが更新します。

よろしくお願いします。


時系列的に進化前の閑話です。


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ガタガタガタと、舗装の甘い道路を馬車が進む。

「木工」のスキルが低い職人が作ったのだろうというのは乗った時点で分かっていたことだ。


しかし、このガタガタ地獄もそろそろ解放される。



「おー、皆!村が見えてきたよ!」


「いやー、本当に長かったぜ。」


「乗り心地、最悪。」


「リーダーさんが、馬車のランクをケチったから体の節々が痛いのなんの。」


仲間からチクチクと文句を言われる。

乗り始めて、五分くらいから言われ続けているが、俺たちはそこまで儲かっているわけじゃない、無駄遣いはできないのだ。


「いやいや!もういいだろその話は!これのランク1つ上げただけで値段が…」


今、文句を言われたリーダーさんである、俺がシーフのアルセス。


「金銭管理はリーダーに一任してるんだから、文句言わないの」


御者台から声を上げた、長身でデカい剣を持っているのが、剣士のセルビア。


「ごめんなさい」


小柄でいかにもな目深フードを被っている、魔法使いのカプレ。


「悪い悪い、良い馬車買えるくらい、デカくなろうぜって事よ。」


何の鱗か分からないが鱗の鎧と盾を身につけた男、盾士のランギフ。


俺らは、Cランク冒険者チーム『風の谷』。

最近、バンザロ村の付近で異常が起きているらしく、それの原因の調査と、出来るならば解決までを領主から依頼に出されており、その為王都から現場へと格安馬車で向かっていたのだった。


「よし、皆、そろそろ着くから降りる準備してね!」


御者は、毎度セルビアに頼んでいる。

俺は何故か馬には嫌われ、カプレは動物が嫌い、ランギフは不器用なので出来ない。

まともに扱えるのが、セルビアだけなんだよな、本当に申し訳ないとは思っている。



「御者ありがとな、セルビア」


「ありがと」


「頼りっぱなしでわりぃな」


「いいのよ、出来る人がやればいいんだから。」



そんなこんなで話していると、馬車が止まった。

どうやら、村の入口に着いたようだ。

セルビアと門番の話し声が聞こえるので、後ろから御者台を覗き見る。



「バンザロ村への用件と通行手形の提示をお願いします。」


「私達は冒険者チームなの。今回は依頼のために村へ来たの」


セルビアは事情を話しながら、小袋から通行手形取り出し、門番に手渡した。



「あーっと、確認します。えっと、依頼と言いますと…森のことですかな?」


「森がどうかしたのか?」


ランギフがセルビアの後ろから声を掛ける。

依頼には、村近くでの"異常あり"との記載だけだったので、情報がとにかく不確定なんだろうな。

正直こんなの厄ネタ受けたく無かったけど、領主様から直々の依頼だぜ?

断れねぇって。

まぁ……報酬も良かったし…。



「ええ、最近森から……はい、確認終わりました。」


「それで、森がどうかしたのかしら?」


「ああ……まあ、ここで話していてもアレなので、詳しい話は村長の方から聞けると思いますので、とりあえず村長の家に行ってみてください」


俺らの後ろにも、行商馬車が2組ほど並んでるし、向こうには雑談してる暇なさそうだな。



「…ずるずると何も知らずに来ちゃったな。」


「そうね…分かった、とりあえず村長の家に行くわ」


「村長の家はこのまま真っ直ぐ行って、左の比較的大きな建物ですので……ようこそ、バンザロ村へ」



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偶蹄転生 四足歩行の畜生でもヒトになりたい 掃除除 @rukiya0

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