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悟りを開くまで出られない部屋

悟りを開くまで出られない部屋

こくまろ

おすすめレビュー

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★★★
★155
52人が評価しました
本文あり
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本文ありのおすすめレビュー

  • 脳幹 まこと
    447件の
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    ★★★ Excellent!!!

    昇華し合う双頭蓮。


     過酷な修行にも関わらず悟りに至れなかった師匠。

     僧侶達の信心を集めてきた彼の失敗は、寺院の存続にも関わる事態になっていた。

     代わりに自分がと名乗り出るは、一番弟子の恵心。

     師匠すら為せなかった大仕事……悟りは実現できるのか?

    ・

     双頭蓮とは、1つの茎から2つの花が咲く、珍しい蓮のことをいう。
     その周期は50〜100年に1度と呼ばれ、見たものに幸運を与えるとされている。

     非常にありがたいものなのだ。

     この作品もまた、そういうタイプに属する作品だ。
     蓮の花は泥から咲いても汚れることはない。
     そういった神秘を持っている。

     清らかな気分で読んだ方が良いだろう。
     世俗に染まった眼を通してでは、すべて汚らわしく見えてしまうものだ。

     原始的な欲の強力さと、それに抗う人の意志がまとめられた一作と呼べるだろう。

    • 2024年10月12日 10:55