サイバーパンクとエッジランナーズの生き方


サイバーパンクエッジランナーズ見終わりました。

「どのように生きるかより、どのように死ぬか」というキャッチフレーズ通り、物語の終着点は決まっていました。その悪い予感を必死に否定しながら、祈りながら怒涛の展開を見守るだけ。一気見してしまう作品ですね。めちゃくちゃおもしろかった。


人体改造し、人体に機械(サイバーウェア)を取り付けすぎた結果、精神に異常をきたし、見境なく暴れまわるようになった狂人(=サイバーサイコシス)に否応なく近づいていく主人公。それでも仲間やヒロインを守るためにサイバーウェアを使用する純粋無垢な少年。それを止めたい仲間。それを許さない組織、社会。


サイバーパンクという作品ジャンルが持つ理不尽さが真に迫る物語でした。

昨日から喪失感が半端ないです。10話という短い話数のなかでこんなに引き込まれるとは思っていませんでした。


以前、聖地巡礼って精神的マゾな行為だ。それは作品と現実の絶対的断絶による感傷に浸る行為だから。って話をしました。

https://kakuyomu.jp/works/1177354054893700544/episodes/16816927860185642415


作品を見終わったあとの、ぽっかりとした空白。

しばらく放心してしまうあの感じは良い作品の証です。


でも、やっぱりこういう物語はこの空虚感がすごい。

物語の中で人を亡くし、そして、作品の終わりで物語を無くすから。

フィクション上の喪失と、現実からの物語への関わりの断絶が最終回のあとにぐわっと襲ってくる。なにかしたいのに、この物語について僕ができることはない。決して触れられない外野の立場が浮き彫りになる感覚。


最終回のあとはいつもこうなる。

I Really Want to Stay At Your Houseという曲をリピートしています。思い出を辿って想いに耽る。


原作未視聴のかたはこのMVは見ないほうが良いです。ぜひ、作品を見て、僕が何を言っているか感じてください。

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