自分への虚言を信じ離婚させられた令嬢が王弟からの求婚で幸せを掴む婚姻譚

幼き頃より王太子妃になる為に切磋琢磨するも選考に漏れ、父の旧知の令息と婚約するに至るも、昔より彼とは打ち解けず、結婚までは近しい間柄を築きたく、結婚1週間前にはお互い親しく接する程と理解した所、彼の職場の部下の女性よりヒロインに対する虚言を以前から告げられていたが、結婚間際にその彼女から彼に告白され、それまで上役から叱責され落ち込む彼女のフォローをしてきたが、一途の愛の囁きに理性を無くし、性行為に及んだ。ヒロインとは結婚まではしたが、彼女への虚言を真実と捉え、ヒロインとは初夜を迎えず、寧ろ拒否反応を示し、一切夫婦の営みをしないと宣言し、終いに彼の不貞の結果子を宿したと、不倫相手側から齎され、不倫相手との婚姻を望む彼からの厳命で離婚。ヒロインには王太子妃候補として幼少より王宮に出入りしており、そこで知り合った王弟を兄の様に慕っていて、王弟も懐くヒロインを可愛がい、成長するにつれ綺麗になるヒロインに恋愛感情が芽生え、離婚を期に王弟から求婚され、真に愛し、愛される関係となり婚姻に繋がる、物語に感動しました。
よくある義妹が婚約者掠奪•婚約破棄•ざまぁ•ハッピーエンド、の流れた思いきや、義妹は婚約者掠奪を企てるが、義妹自体姉の婚約者(夫)に毛嫌いされ、挙句王太子と懇ろになるがその経緯で王太子が廃太子となり、義妹の刺客が婚約者(夫)と不貞となり落ちぶれるが、本当に彼を愛し続け女郎になる事も厭わない程の気概を見せる展開に、天晴と言いたい程の溺愛に感心しました。
何より、貴族令嬢として、家族の期待に応えられないヒロインの心の葛藤に涙しました。